最低賃金 全国平均で時給1004円に 平均引き上げ額過去最大43円

ことし10月から適用される今年度の都道府県ごとの最低賃金が出そろいました。
物価高騰を背景に国の目安以上の引き上げが相次ぎ、平均の引き上げ額は過去最大の43円で、全国平均の時給は初めて1000円を超えて1004円となりました。

厚生労働省の審議会は先月、最低賃金を地域ごとに39円から41円、全国平均で41円引き上げ、初めて時給が1000円を超えて1002円とする目安を示していました。

そのあと、都道府県の審議会で議論が進められてきましたが、厚生労働省によりますと18日までにすべての都道府県で引き上げ額がまとまり、平均の引き上げ額は国の目安より2円高い43円で、全国平均の時給は1004円になりました。

43円の引き上げは目安で示す制度が始まった昭和53年以降で最大です。

物価高騰を背景に目安を上回る引き上げが相次ぎ、引き上げ額が高い都道府県をみると
▽佐賀県は目安より8円高い47円
▽島根県は7円高い同じく47円
▽山形県と鳥取県でも7円高い46円
▽青森県、長崎県、熊本県、大分県では6円高い45円の引き上げとなりました。

23の都道府県では目安通りの引き上げで、目安を下回った都道府県はありませんでした。

引き上げ後の時給をみると最も高いのは
▽東京都で1113円
最も低いのは
▽岩手県で893円でした。

最高額と最低額の差は220円とこれまでよりも1円広がりました。

新しい最低賃金は10月以降、順次適用されます。