新型コロナ 全国感染状況 前週比減少も“引き続き対策を”

新型コロナウイルスの全国の感染状況は、今月13日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が14.16人で、前の週の0.9倍と減少しました。一方で、厚生労働省は「定点当たりの患者数は減少したものの、例年、お盆明け以降に感染が拡大する傾向にあり、今後も感染者数の推移には注意が必要だ。体調に留意し、引き続き、感染対策を行ってほしい」としています。

厚生労働省によりますと、今月13日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から1万867人減って6万7070人となりました。

また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は14.16人で前の週の0.9倍となり、減少しました。

都道府県別では多い順に
▽佐賀県が24.59人
▽石川県が21.06人
▽鳥取県が20.76人
▽愛知県が20.7人
▽大分県が20.45人などとなっていて、12の道県で前の週より増加しています。

このほか、今月13日までの1週間に新たに入院した人は全国で1万1696人で、前の週と比べて585人の減少となりました。

厚生労働省は全国の流行状況について「定点当たりの患者数は減少したものの、例年、お盆明け以降に感染が拡大する傾向がある。お盆期間の接触機会の増加がどのように影響してくるか今後も感染者数の推移には注意が必要だ。体調に留意し、引き続き感染対策を行って欲しい」としています。

1医療機関当たりの平均患者数(都道府県別)
▽佐賀県は24.59人
▽石川県は21.06人
▽鳥取県は20.76人
▽愛知県は20.7人
▽大分県は20.45人
▽長崎県は19.96人
▽岐阜県は19.61人
▽香川県は17.85人
▽宮崎県は17.67人
▽千葉県は17.63人
▽岩手県は16.9人
▽和歌山県は16.77人
▽三重県は16.73人
▽青森県は16.52人
▽熊本県は16.43人
▽埼玉県は16.36人
▽茨城県は16.27人
▽静岡県は15.81人
▽新潟県は15.7人
▽高知県は15.61人
▽宮城県は15.51人
▽島根県は15.29人
▽愛媛県は15.15人
▽山口県は15.05人
▽徳島県は14.76人
▽京都府は14.44人
▽福岡県は14.11人
▽福島県は14.01人
▽奈良県は14.0人
▽滋賀県は14.0人
▽岡山県は13.74人
▽長野県は13.29人
▽鹿児島県は13.12人
▽山梨県は12.15人
▽広島県は11.94人
▽秋田県は11.75人
▽兵庫県は11.72人
▽山形県は11.55人
▽神奈川県は11.55人
▽富山県は11.41人
▽北海道は11.2人
▽栃木県は11.12人
▽福井県は10.44人
▽東京都は10.37人
▽大阪府は10.23人
▽群馬県は10.11人
▽沖縄県は6.72人

東京医大 特任教授「ピークアウトと考えるのはまだ早い」

新型コロナの現在の感染状況について、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎 特任教授は「全国の定点の感染者数は2週連続で減少しているが、学校が夏休みに入り、子どもたちの学校での感染が減ったことやお盆で休みの医療機関が増え、診断を受ける人が少なかったことなどが影響していると考えられる。ピークアウトしたと考えるのはまだ早いのではないか」と分析しています。

また今後の見通しについて「お盆で人が一斉に移動し、人と人との接触が増えたためお盆休み明けに感染者が増加することが予想される。引き続き人の移動が活発な時期が続くほか、部屋を閉めきって冷房をかけることで換気が不十分になることも考えられる。今月いっぱいは感染者が増加する可能性があるので、感染状況に注意していく必要がある」と話しています。

その上で「感染の拡大を防ぐためにもお盆の休み明けに体調不良を感じたら無理して出勤せず、検査を受けたり、自宅で療養したりすることが大切だ」と注意を呼びかけています。