トライアスロンの国際大会始まる パリ五輪と同じコースで

開幕まで1年を切ったパリオリンピックのテスト大会を兼ねた、トライアスロンの国際大会が17日、パリで始まりました。

この大会は、来年夏に行われるパリオリンピック・パラリンピックに向けて、競技運営のテストや施設の点検を兼ねるもので、来年の大会と同じコースで行われています。

コースは、セーヌ川を泳ぐスイム、シャンゼリゼ通りなどを駆け抜けるバイクとランのあわせて51.5キロで、パリ中心部を舞台に開かれるのが特徴です。

初日の17日は、日本選手5人を含む69人が参加して女子のレースが行われ、このうちスイムでは、選手たちはセーヌ川に一斉に飛び込み、川の流れをつかむように力強く泳いでいました。

セーヌ川では、今月はじめに予定されていたマラソンスイミングの大会が、水質が基準を満たさずに中止されるなど、水質の改善が課題となっています。

またパリでは去年の夏に40度を超える日もあるなど、猛暑対策も課題となっていて、組織委員会は、今回の大会を通じて、天候や警備体制などを分析して来年の大会に生かすとしています。

パリオリンピック・パラリンピックの大会組織委員会のエスタンゲ会長は、17日に行われたトライアスロン大会について「天候に恵まれ、セーヌ川の状態も申し分なく、来年のオリンピックに向けて最高のテストができた。これまでの取り組みが功を奏しすばらしい大会を開催できることを示せた」と述べ、パリ大会の成功に強い自信を示しました。

また水質の改善が課題となっているセーヌ川の状態については、「川の水質は1年前から改善されている。これから数か月の間に下水処理施設も新たに整備されるのでさらに改善される」と述べました。

そのうえで「トライアスロンはパリ大会の会期半ばに予定されており、天候に応じて競技日程を延長することも可能だ」と述べ、競技日程を柔軟に変更することも視野に検討していることを明らかにしました。