東海道新幹線 18日は通常運行の予定 なぜダイヤ乱れが続いた?

東海道新幹線は、16日の雨によりダイヤが大幅に乱れた影響で、17日の一部の列車で発車準備に時間がかかり、始発から大幅な遅れが生じ、直通する山陽新幹線を含む一部の区間で運転を見合わせました。運転を再開したあとも、遅れが続くなど影響が出ています。JR東海は、18日は通常通りの運行を予定しているとしています。

東海道新幹線 18日は通常通りの運行予定

東海道・山陽新幹線は16日、静岡県内で降り続いた雨の影響で一時、運転を見合わせたため、最大で10時間近い遅れが発生するなどダイヤが大幅に乱れ、東海道新幹線は、16日の列車がすべて運転を終えたのは、17日の午前6時半ごろになりました。

JR東海と西日本は、17日の運行について当初、概ね平常通りという見通しを示していましたが、東海道新幹線は16日のダイヤの乱れが影響し一部の列車で発車準備に時間がかかり、始発から大幅な遅れが生じ、直通する山陽新幹線を含む一部の区間で運転を見合わせました。

そして、午前8時33分に全線で運転を再開しましたが、一部の列車が運休したほか、最大でおよそ2時間半の遅れが出ました。

午後6時半時点の遅れは、いずれも最大で▽上りは20分ほど、▽下りは10分ほどと運行ダイヤの乱れは収まりつつあるということです。

また、17日も混雑が発生し、「のぞみ」の自由席の乗車率は、
▽新大阪発の上りで220%、
▽東京発の下りで200%にのぼる列車もあり、
これまで利用できなかった人たちが集中したとみられるということです。

JR東海は18日は通常通りの運行を予定しているとしています。

なぜ17日もダイヤの乱れ発生?JRの説明は

東海道新幹線で17日もダイヤが乱れていることについて、JR東海はその経緯と理由を次のように説明しています。

16日、静岡県内で基準値を超える雨が降ったため、午前8時半ごろから静岡県の三島・静岡間で運転を見合わせ、この際、折り返し運転をせず、東海道・山陽新幹線の東京・博多間の上下線にまで拡大しました。

見合わせ区間が拡大したのは、16日の雨は台風とは違い、どの場所でどれくらい降るか見通しが立ちづらかったためだとしていて、折り返し運転をしても雨の影響で列車が、駅の間で、長時間、立往生する可能性があると判断したということです。

その後、午後2時すぎには全線で運転を再開しましたが夜になっても大幅な遅れが出た状態が続きました。

このため、翌日の始発に影響が出ないよう遅い時間帯の列車を運休にし、午前6時の始発までに余裕を持って16日の運行を終える予定でした。

東京駅や名古屋駅では始発までに運行が終了しました。

ところが、新大阪駅は、大雨で東海道新幹線と山陽新幹線の直通運転を取りやめ折り返しの駅になっていたことが影響し、予定より大幅に遅れたということです。

折り返し運転をすると、車内の清掃や座席の向きの変更のほか、車両を取り替えることもあるということで、列車1本1本がホームに止まる時間が長くなり、新大阪駅とその周辺では上下線とも列車で混み合っていたということです。

このため、新大阪駅に到着する最後の下り列車は始発の出発より30分ほど遅い午前6時半ごろに運転の終了がずれ込みました。

京都駅から新大阪駅に近づくところで予定以上に時間がかかったためだということです。

さらに、新大阪駅を午前6時に出発する予定だった17日の上りの始発もホームを使えない状態となり、出発が大幅に遅れました。

その後、17日朝、別の駅を出発した列車も新大阪駅周辺で詰まる状態になり、影響が徐々に広がって一時、上りの博多・浜松間と、下りの浜松・新大阪間で運転を見合わせるにまで拡大したということです。

11:00すぎ JR名古屋駅 20代女性「混雑に驚いた」

JR名古屋駅ではスマートフォンや電光掲示板などで運行情報を確認しながら列車の出発を待つ多くの人たちで混雑しています。

家族で東京に向かう予定だという20代の女性は、「きょうの朝から動いていると思って来たので混雑に驚きました」と話していました。

名古屋市消防局によりますと、午前8時前後に、10代と30代の女性が体調不良を訴えていると名古屋駅の駅員から通報があり、病院に相次いで搬送されたということです。

いずれも症状は軽いとみられるとということです。

JR東海によりますと駅構内が多くの利用客でかなり混雑していてすぐにホームに上がれないほか、到着する列車がほぼ満員で乗車できない可能性があるということで、混雑が緩和されるまでしばらく時間をあけて駅に来てほしいとしています。

また、指定席を予約している場合は、予定している列車が遅れていて駅で待つ可能性があるため、ホームページで運行状況を確認してほしいと呼びかけています。

10:00ごろ 東京駅 一部運休や遅れ 予約振り替えの乗客が列

東京駅の東海道新幹線の改札口では、運転は再開されたものの、一部で運休や遅れが続いているため、予約を振り替える乗客などが列をつくって駅員に問い合わせるなどしていました。

小平市の50代の男性は、「きょう名古屋で仕事があって席を予約していましたが、自分が乗る新幹線の電子掲示板の表示が消えたので運休になったかもしれないと思い不安です。きょう名古屋に行けなかったら仕事はどうなるだろうと心配です」と話していました。

茨城県の60代の女性は、「きのう京都に行こうと思いましたが運休で行けなかったので、諦めて東京駅近くのホテルに泊まり、予定外の出費になってしまいました。きょうも、予約した列車が運休してしまいましたが、なんとかきょう中に京都に行きたいです」と話していました。

東京駅・八重洲南口ではすでに混雑は解消されていますが、運行情報を表示する掲示板を心配そうに見上げる人の姿などがいまもみられます。

9:00ごろ JR新大阪駅 多くの人で混雑

JR新大阪駅では、午前9時ごろ、新幹線の出発を待つ多くの人で混雑していました。

兵庫県の50代の男性は「仕事のため日帰りで広島に行く予定ですが、この様子では、たとえ行ったとしても帰ってくることができないかもしれないので取りやめようかと思います」と話していました。

埼玉県の50代の男性は「本当はきのう帰る予定でしたが、帰れなくなったので、近くのホテルに泊まりました。きのうはきょうよりも混雑していて、歩けない状態でした。きょうはきのうよりはまだましです」と話していました。

JR博多駅でも混雑

山陽新幹線は午前8時半すぎに運転を再開しましたが、一部の列車に遅れが出ていてJR博多駅でも混雑が続いています。

駅構内の切符売り場には利用客の長い列ができていました。

家族で大阪にある自宅に帰るという52歳の男性は、「法事で熊本まで行きましたが、新幹線が運休した影響でおととい帰る予定がきょうになりました。きのうも運休が決まるのが直前で早めに決めてもらえるとありがたいです」と話していました。

また、家族で東京の実家に帰省する41歳の女性は、「台風が来ていたので15日出発の予定を16日にずらしましたが、運休になりきょうになりました。指定席の切符もありきょうはたぶん乗れると思いますが、できれば定時で出発してほしいです」と話していました。

JRは最新の運行情報を確認してほしいと呼びかけています。

7:30ごろ JR京都駅 階段に座りこむ人たち

17日午前7時半ごろにJR京都駅の新幹線のホームにつながる階段で撮影された画像には、リュックサックやスーツケースなど大きな荷物を持った人たちが階段に座りこんでいる様子がみられました。

撮影した40代の男性によりますと「通勤で新幹線を利用するために上りホームに行ったが運転を見合わせていたため、在来線に切り替えようと階段を降りている際に撮影した。ホームはスペースの7割くらいが乗客で埋まっていて、座るところがない人たちが階段に座っていた。疲れた表情の人が多く、外国人観光客のような人は情報が入手できず困っている様子だった。また、払い戻しの窓口は長蛇の列になっていた」と話していました。

16日夜 新幹線車内「ずっと座ることできず」

16日夜10時40分ごろ、神奈川県小田原市にあるJR小田原駅の手前で撮影された上りの新幹線の車内です。

席に座れなかった6人以上が座席の間の通路に立っている様子が確認できます。

撮影した男性も座れなかったということです。

男性は、「帰省先の静岡から都内にある自宅に帰るために午後9時10分ごろ静岡駅を出発して、新横浜駅に向かいました。いつもは1時間ぐらいで着きますが、今回は2時間半ほどかかり、新横浜駅に着いたのは、午後11時30分ぐらいでした。席にはずっと座ることができずに、周りはみんな通路に立っていました」と話していました。