中国 東シナ海などでの独自禁漁期間終了 漁船が一斉に出港も

中国政府が、東シナ海などで独自に設けている禁漁の期間が16日終わり、南部・福建省の港では、漁船が一斉に出港しました。漁を解禁したとする海域には、沖縄県の尖閣諸島や台湾周辺も含まれていて、今後、中国当局が中国漁船をどのように管理するのか注目されます。

中国政府は、漁業資源の保護を名目として、5月から東シナ海や南シナ海で独自に禁漁期間を設けていて、日本時間16日午後1時に解禁されました。

このうち、南部・福建省泉州にある港では漁具などを積んだ漁船が、爆竹を鳴らして一斉に出港しました。

中国政府が漁を解禁したとする海域には、沖縄県の尖閣諸島や台湾周辺も含まれています。

沖縄県の尖閣諸島の周辺では、中国当局の船が領海のすぐ外側の接続水域を航行するケースが常態化し、領海侵入も繰り返して緊張した状態が続いています。

また、台湾の周辺では、中国が軍事演習を行うなど軍事的な圧力を強めています。

台湾では、来年1月には総統選挙も予定されています。

地元の漁業関係者の中には、中国当局から漁の解禁を前に「台湾周辺に近づくな」などと通知を受けたという人もいました。

今後、中国当局が日本や台湾などとの関係を念頭に中国漁船をどのように管理するのか注目されます。