パキスタンの山 日本人登山家の男性2人が滑落 うち1人行方不明

パキスタン北部の山で、今月11日、日本人の登山家の男性2人が滑落してこのうち1人が行方不明となり、地元の警察は生存の可能性が低くなったなどとして14日、捜索を打ち切りました。

パキスタンの警察や、地元の山岳団体などによりますと、北部にあるカラコルム山脈の、標高5300メートル付近で、今月11日の午後、日本人の登山家の男性2人が滑落しました。

このうち58歳の男性は、ベースキャンプまで戻って助けを求め救助されましたが、もう1人の男性はその後、行方不明になりました。

NHKの取材に対して、救助された男性は「ロープを使って下山する途中に岩に打ち込んだ金具が外れて、60メートルにわたって滑落した」と話しています。

この男性によりますと行方不明になっているのは登山家の田村真司さんだと言うことです。

滑落後、田村さんは頭などを打つ大けがをしたものの会話できる状態だったということで、現場の状況から自力で下山をしようとしたとみられるということです。

地元の警察などは下山しようとした田村さんがクレバスに落ちた可能性もあるとみて、行方を捜してきましたが滑落から3日がたった14日、現場周辺の状況が悪化し、生存の可能性も低くなったとして捜索を打ち切りました。