鳥取 自主避難の80代女性死亡 道路通行できず搬送まで3時間

15日夜、台風の影響で集落が孤立していた鳥取市佐治町で集会所に自主避難していた80代の女性が心肺停止となり、搬送先の病院で死亡が確認されました。市や消防によりますと、土砂崩れで道路が通行できなくなり、救急車が現場にかけつけることができず、救急要請から病院への搬送までに3時間以上を要したということです。

鳥取市と消防によりますと、15日午後7時半すぎ、台風で集落が孤立していた鳥取市佐治町で集会所に自主避難をしていた80代の女性が心肺停止になっていると消防に救急要請がありました。

道路が土砂崩れで通行できず救急車は集会所にかけつけることができなかったため、県東部消防局は鳥取市の佐治町総合支所に対し途中まで女性を搬送してほしいと依頼したということです。

しかし、総合支所の前を流れる佐治川が増水し橋を渡って集会所に向かうことができなかったため、総合支所はいったん依頼を断ったということです。

その後、午後9時前に再度、消防局から搬送の依頼があり川の水位が下がって橋を渡れる状態になっていたため、総合支所から地元の消防団4人が集会所に向かい、女性を土砂崩れで通行止めになっているところまで搬送したということです。

その後、消防局の救急隊員が女性をストレッチャーに乗せて土砂の上を歩きながら救急車まで移動させ、鳥取市内の病院に搬送したということです。

搬送が完了したのは午後10時45分で、通報から3時間以上が経過していて、女性は搬送先の病院で死亡が確認されました。

鳥取市が女性の家族に確認したところ、女性は集会所で食事をとった際に食べ物をのどにつまらせたということで、市は、当時の状況や災害との関連があるかどうか調べています。