NYダウ 一時400ドル近く値下がり 中国経済の先行き不透明感で

15日のニューヨーク株式市場は、中国経済の先行きへの不透明感などから売り注文が増え、ダウ平均株価は一時400ドル近く値下がりしました。

15日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価の終値は前日と比べて361ドル24セント安い3万4946ドル39セントでした。

中国の国家統計局が15日に発表した先月の工業生産は、不動産の低迷が続いて内需がふるわなかったことなどから伸び率が前の月から縮小し、中国経済の先行きへの不透明感が広がりました。

また、アメリカの格付け会社「フィッチ・レーティングス」のアナリストが経済専門チャンネルCNBCテレビのインタビューで「アメリカ国内の大手銀行を含む70行以上の格付けを引き下げる可能性がある」と述べたことで銀行株にも売り注文が増え、軒並み下落しました。

市場関係者は「中国の景気回復の鈍化が鮮明になり景気の動向に敏感とされるエネルギーや素材などの銘柄に売り注文が出た。一方、アメリカ国内では銀行経営への懸念があるものの小売業の売上高が4か月連続で前の月を上回るなど、堅調さを示す経済指標が相次いで発表されていて、売り注文が一段と広がる展開にはならなかった」と話しています。