台風7号【被害・停電】和歌山で1人意識不明 鳥取で一部孤立

台風7号の影響が広がっています。

和歌山県で外壁の板があたったとみられる60歳の男性が意識不明の重体になるなど、関西や中部、四国でけが人が確認されています。

被害や停電など、各地の状況をまとめています。

目次

《和歌山の被害状況》

はがれた外壁の板があたったか1人意識不明の重体 和歌山市

台風の影響で、和歌山県内では60歳の男性がはがれた外壁の板があたったとみられ意識不明の重体となるなど5人がけがをしています。

和歌山市北出島では15日午前6時前、集合住宅の外壁の板がはがれ落ち、近くにいた60歳の男性が病院に搬送されました。

消防によりますと、外壁の板があたったとみられ、男性は頭を強く打っていて、意識不明の重体だということです。

和歌山市内ではこのほか、自転車に乗っていた59歳の女性とごみ出しで外にいた86歳の女性がそれぞれ風にあおられて倒れ、頭を打つなどのけがをしました。

また、那智勝浦町では、消防団の60歳の男性が倒木を撤去する作業中に転倒し、左足の骨を折る大けがをしました

串本町では、75歳の女性が脚立に乗ってすだれを外そうとしていたところ、風にあおられて手にけがをしたということです。

《鳥取の被害状況》

鳥取市佐治町 一部の地域1053人が孤立状態 土砂崩落で通行止め

鳥取市では、大雨で土砂が崩落するなどして道路が寸断された影響で一部の地域が孤立した状態になっているということです。

鳥取市によりますと
▽佐治町尾際 ▽佐治町中 ▽佐治町栃原 ▽佐治町加瀬木 ▽佐治町高山 ▽佐治町津野 ▽佐治町福園 ▽佐治町加茂 ▽佐治町畑 ▽佐治町つく谷 ▽佐治町河本 ▽佐治町余戸 ▽国府町雨滝 ▽河内の安蔵集落の14の地域で、
あわせて494世帯、1053人が孤立状態となっているということです。

国道や県道が通行止めとなっていることなどが主な原因だということです。

鳥取市の佐治川 茶色く濁った水が道路にあふれる

鳥取市佐治町加瀬木にある佐治町総合支所の前で、午後7時前に撮影された佐治川の映像です。

映像からは上流から流れてきた木くずのようなものが道路に散乱し、茶色く濁った川の水が道路に向かってあふれ出しているのが確認できます。

また、川の水は橋に向かって強くたたきつけるように激しく流れています。

撮影した消防団の男性によりますと支所の2階には数十人の住民が避難しているということです。

男性は「川からあふれた水で、今も道路は冠水した状態です。流れも速く道路が削られていて避難した人からは次は『どこに逃げたらいいのか』と心配の声が上がっています」と話していました。

鳥取市の佐治川 川にかかる橋が崩れる

鳥取市佐治町葛谷の佐治川沿いに住む岡本渉さんが自宅の2階から川にかかる橋が崩れる様子を撮影した映像です。午後2時ごろの映像では橋脚の間を川の水が激しい勢いで流れています。

特別警報が発表された直後の午後5時ごろの映像では橋桁の手前部分がくの字に曲がっているのが確認できます。

さらにその20分後の映像では、橋桁の半分ほどが流されて無くなっています。

岡本さんは現在、家族とともに避難所に避難していて「川の水が丸太や岩を巻き込んで流れていて、ゴーンゴーンと橋に激しくぶつかる音が聞こえていました。これまでの雨でも川の水量が増えることはありましたが、きょうの川は今までに見たことがない濁流で、初めて恐怖を感じました。自宅の近くには山もあるので、土砂崩れが心配で避難しました」と話していました。

また、鳥取県河川課によりますと、鳥取市内を流れる佐治川に架かる高山橋の一部が、崩れたということです。

県が設置したカメラの画像では、午後4時50分までは橋が架かっていますが、午後5時30分に撮影された画像で、橋の一部が折れて川の中に落下している様子が確認できます。

高山橋の上流に位置する「佐治川ダム」では、午後4時40分頃から緊急放流が行われて、午後6時30分頃の画像でも川の水が激しく流れ水位が橋げたのすぐ下まで迫っています。

また、この佐治川は、下流で氾濫危険情報が出ている千代川と合流しています。

県は、被害の状況を確認するとともに、川に近づかないよう呼びかけています。

佐治川を茶色く濁った水が激しい勢いで流れる

鳥取県が午後4時40分から緊急放流を開始した、鳥取市佐治町の佐治川ダムの下流に位置する佐治町高山では、午後5時半ごろ、佐治川を茶色く濁った水が激しい勢いで流れていました。

また、川に沿って通る国道482号線にも、茶色く濁った水が流れていました。

自宅の2階に避難して外の様子を確認していたという女性によりますと、午後3時半ごろから国道に茶色く濁った水が流れ込むようになったということです。

女性は、「少しずつ水が国道にも流れ込み始めたことから、車を高台に移動させました。住宅が建ち並ぶ地域なのでとても怖いです」と話していました。

神社の参道を水が激しい勢いで流れる 鳥取市佐治町

鳥取市佐治町にある津野神社では、鳥取市に特別警報が発表される直前の15日午後4時半ごろ、参道の階段などを茶色く濁った水が激しい勢いで流れていました。

その状況を近くの自宅の2階から見ていたという男性によりますと、午後から雨足が強まり水の音が大きくなったことから外の様子を見ると、参道に大量の雨水が流れていたということです。

男性は「水が流れる音が次第に大きくなり、いまでは『ゴオー』っという大きな音を立てています。家の窓を開けると泥の匂いがしています。早く雨がやんで欲しいです」と話していました。

佐治川ダムで緊急放流終了も水位上昇に十分注意

鳥取県は鳥取市佐治町の佐治川ダムが台風7号による大雨で水がためられなくなったとして、午後4時40分から緊急放流を開始したと発表しました。

「緊急放流」はダムに流れ込む雨の量が多くなり貯水できない状態に近づいた場合に、流れ込む水量と同じ程度の量を放水する緊急的な操作です。

佐治川ダムの緊急放流はダムに流れ込む水の量が減って、水位が低下したため、午後7時41分に終了しました。

県はダムからの放流量は引き続き通常よりも多い状況が続いているため、下流の佐治川では水位が上昇して氾濫するおそれがあるとして、自治体からの避難の情報に十分注意するよう呼びかけています。

プレハブ小屋の屋根が飛ばされる 鳥取市幸町

15日午後1時20分ごろ鳥取市幸町の駐車場の関係者から「プレハブが飛んでいる」と警察に通報がありました。

警察によりますと駐車場近くにある縦3メートル、横5メートルの大きさのプレハブ小屋の屋根が飛ばされ止めてあった車にぶつかったということです。

警察によりますとけがをした人はいないということです。

《大阪の被害状況》

大阪府内で11人けが(午後8時時点)

消防によりますと、今回の台風の影響で大阪府内では午後8時現在、合わせて11人がけがをしています。

このうち大阪市では、80代の女性が強風で住宅のドアが開いた弾みで転倒し、頭と腰を打つ大けがをしました。

豊中市新千里北町では、午前9時前、79歳の女性が風にあおられて転倒し、大たい骨を折る大けがをしたということです。

堺市中区では午前6時すぎ、住宅のひさしが強風で落下し、75歳の女性がけがをして病院に搬送されました。

また、枚方市長尾家具町でも、70代の女性が風にあおられて転倒し、後頭部を打つ軽いけがをしたということです。

堺 中区 倉庫が突風で飛ばされる

堺市中区土師町にある運送会社では、午前6時半ごろ、事務所の隣にある資材などが保管されていた倉庫が突風で会社の前の歩道に飛ばされました。

倉庫はトタン製で、バラバラになったため従業員が撤去作業を行ったということです。

警察によりますと、けが人はいないということです。

従業員の男性は、「台風のことはきのうからニュースで聞いていたので、風や雨への対策はしていたが、ここまでとは思っていなかった。警察から連絡を受けて見にきた時、驚いた」と話していました。

大阪市内 ビルに設置された工事用の足場が外れる

大阪 北区にあるビルでは、台風の風の影響でビルの側面に設置されていた工事用の足場の一部が外れました。

現場では、ビルの側面に設置された足場の一部が大きく折れ曲がり、外側を覆っていたパネル状の部品が外れそうになっています。

パネル状の部品は外側に傾いていて、今後、落下するおそれがあることからビルの周りでは、警察官が通行人や車に声をかけるなどして安全管理をしています。

《京都の被害状況》

京都府内で5人けが(午後8時時点)

消防などによりますと、今回の台風の影響で京都府では午後8時時点で、合わせて5人がけがをしています。

このうち京都市では15日午前8時半ごろ、南区で自転車に乗っていた30代の男性が強風にあおられて転倒するなど、2人が軽いけがをしました。

城陽市では午前8時ごろ、50代の女性がごみ出しをする際に強風にあおられて転倒し、胸や頭に軽いけがをしたということです。

また、精華町では午前8時ごろ、70代の男性が屋根を修理しようと外に出たところ強風で転倒し、頭に軽いけがをしました。

このほか、向日市でも90代の男性が強風で転倒し、軽いけがをしています。

道路が幅10メートルにわたって陥没 通行止めに 京都 福知山

台風7号による影響で、京都府福知山市の道路が、幅10メートルにわたって陥没し、通行止めとなっています。

福知山市によりますと15日朝、大江町上野地区を通る市道「金屋阿良須線」が陥没していると市に連絡がありました。

市道は歩道のある片側1車線の直線道路で、幅10メートルほどにわたって陥没しています。

これまでにけが人の情報はないということです。

現場は、住宅と田畑が点在する地域で、近くには学校もあり、ふだんは通学路にもなっているということです。

市は現場を通行止めにして、復旧作業を進めることにしています。

市道が通行止めで27世帯51人が孤立 京都 福知山

台風7号による大雨の影響で京都府福知山市の市道に土砂が流れ込んで通行止めとなっていて、大江町蓼原と大江町小原田の2つの地区の一部で孤立した状態になっているということです。

福知山市によりますと、孤立した地区には27世帯51人が住んでいて、いずれも連絡が取れる状態でけが人はいないということです。

市では天候の回復を待って市道の復旧作業を行うことにしています。

京都市南区 30代男性が自転車で転倒 腕に軽いけが 消防

京都市消防局によりますと、15日午前8時半ごろ、京都市南区で自転車に乗っていた30代の男性が台風の強風にあおられて転倒し、腕に軽いけがをしたということです。

京都府内の2カ所で土砂崩れ 一時住宅孤立も解消 けが人なし

京都府綾部市内久井では、土砂崩れの影響で府道が通行止めとなり、6世帯7人が孤立していましたが、綾部市によりますと、現在は府道が歩いて通れる状態になっていて、けが人などもいないということです。

また、舞鶴市桑飼上でも同じく府道が通行止めとなり、3世帯4人が孤立しましたが、現在は府道が歩いて通れる状態になっているということです。けが人などはいませんでした。

京都 綾部 住宅の庭に流れ込んだ土砂をかき出す作業

京都府綾部市の西方町では、台風7号による雨で裏山の一部が崩れ、土砂が住宅の庭に流れ込みました。

15日午前8時半ごろにはこの家に住む70代の女性が庭に流れ込んだ土砂をかき出す作業に追われていました。

けがなどはなかったということです。

女性は、当時の様子について、「きのうの夜の10時ごろから聞いたことがないような音で雨が降りだしました。その後、12時ぐらいに外を見たら、土砂が流れ込んで辺りが海のようになっていました」と振り返りました。

そして、「これまでこんなことはなかったので、この後、台風の本体が近づいてくると思うと本当に恐ろしいです」と話していました。

京都 舞鶴 浸水被害の住宅で作業

京都府舞鶴市の久田美地区では、14日夜に地区を流れる久田美川から水があふれ、床上などの浸水被害を受けた住民が自宅に流れ込んだ泥をかき出す作業などに追われています。

京都府舞鶴市によりますと、15日午前1時ごろ、久田美地区を流れる久田美川で、上流から流れてきた流木などが橋でせき止められたため、川の水位が急激に上昇し、水が住宅地にあふれ出しました。

この影響で、野田和也さん(28)の自宅は床上浸水の被害を受け、15日朝から泥をかき出したり汚れた家財を運び出す作業に追われています。

野田さんによりますと、自宅に水が流れ込んでから1時間もたたないうちに、およそ1メートルの高さまで水位が上昇したということです。

野田さんは両親と祖母の4人暮らしで、父親の政明さん(63)は、この家で60年以上暮らしていますが、床上浸水の被害に遭うのは初めてで、4人で自宅の2階に避難し、一晩を過ごしたということです。

野田和也さんは、「あっという間に水位が上がり、家の周りの道路が川のようになっていました。水の勢いもすさまじく、父と私の車は2台とも流されてしまいました」と話していました。

京都 綾部 集落に水流れ込み浸水被害

京都府綾部市物部町では近くを流れる犀川から水があふれて集落に流れ込み、90軒ある住宅のうちの多くが床下などの浸水被害を受けたということです。

住人によりますと、水は午前0時半ごろから流れ込みはじめ、一時は川のようになったと話していました。

住人たちは夜明けとともに玄関先の泥をはき出したり、ごみを回収したりしていました。

京都 福知山で道路冠水

15日午前2時半ごろ、土砂災害警戒情報が出されていた京都府の福知山市大江町で撮影された映像では、川からあふれた茶色く濁った水が、車のヘッドライトで照らされた道路の上を勢いよく流れている様子が確認できます。

また、同じ場所で午前6時半すぎに撮影された映像では、道路脇の土がえぐれている様子が確認でき、田んぼには茶色い水がたまっています。

動画を撮影した近所の男性は「これまでも川の水があふれることはあったが、ここまでひどい状況は初めてだ。予想以上に雨が降り驚いている」と話していました。

京都 舞鶴の商店街が冠水

「記録的短時間大雨情報」が発表された京都府舞鶴市西部の商店街で、15日午前0時すぎに撮影された映像では、JR西舞鶴駅の近くにある商店街が一面、水浸しになり、足首ほどの高さまで冠水しています。

撮影した女性は、友人と一緒に外出した際に大雨が降ってきたため車の中に避難しましたが、雨が小康状態になったため車の外に出ると道路が冠水していたということです。

京都 舞鶴で歩行者用の橋流される

京都府舞鶴市によりますと、市内を流れる伊佐津川にかかる境谷橋という橋が流されているのを、午前1時20分ごろに市の職員が確認したということです。

この橋は歩行者のための木造の橋で、増水したときには橋全体が壊れないように一部が流されることを前提につくられているということです。

伊佐津川は近くにある観測所で、午前0時ごろに「氾濫危険水位」を超えていました。

《奈良の被害状況》

奈良市大宮町 工事現場の足場崩れる

警察によりますと、15日午前5時半ごろ奈良市大宮町の工事現場の足場が崩れたと通行人から通報がありました。

けが人などはいないということですが、崩れた足場が道路の一部をふさぎ、警察が一時、交通整理にあたりました。

また、奈良市八条のゴルフ練習場ではネットを支える柱の一部が倒れる被害がありました。

けが人はおらず、周辺の建物への被害もないということです。

《兵庫の被害状況》

兵庫県内で22人けが(午後8時時点)

消防によりますと、今回の台風の影響で兵庫県では15日午後8時現在、合わせて22人がけがをしています。

このうち、豊岡市竹野町河内では15日午後2時半ごろ、国道の斜面の一部が崩れ、車1台が巻き込まれて横転しました。

車には家族4人が乗っていて、このうち50代の夫婦が首の痛みなどを訴えて病院に搬送されました。けがの程度は軽いということです。

西宮市森下町では午前8時半ごろ、80代の女性が風にあおられて転倒し、下半身に大けがをしました。

また、神戸市東灘区では午前8時ごろ40代の女性が飛んできた看板がぶつかり頭に軽いけがをしたということです。

国道の斜面が崩れる 車1台が横転 50代夫婦がけが

警察によりますと、15日午後2時半ごろ、兵庫県豊岡市竹野町河内で国道の斜面の一部が崩れ、車1台が巻き込まれて横転しました。

車には家族4人が乗っていて、このうち50代の夫婦が首の痛みなどを訴えて病院に搬送されました。

けがの程度は軽いということです。

道路を管理する県の土木事務所によりますと、午後5時現在、現場の片側1車線の国道を全面通行止めにして、土砂を撤去するための作業を進めているということです。

兵庫 香美町で土砂崩れや水没の通報が相次ぐ

兵庫県の美方広域消防本部によりますと、15日午後、香美町の小代区神場で「住宅の裏山がくずれた」と通報がありました。

また、香美町村岡区和田でも「土砂が崩れて住宅3棟に入り込んだ」と通報がありました。

消防によりますといずれもけが人はいないということです。

また、消防によりますと、午後3時すぎ、香美町の香住区八原で「車が水没している」と通報があったほか、香美町の香住区三谷でも車2台が水につかりました。

いずれもけが人はいないということです。

矢田川の水があふれて道路が冠水

兵庫県新温泉土木事務所によりますと、午後3時ごろ、香美町を流れる矢田川の水があふれ、町内の村岡区高津と香住区八原で道路が冠水しているのが確認されたということです。

兵庫県は周辺の道路を通行止めにしているということです。

矢田川は午後3時ごろ、香住観測所と村岡観測所で氾濫危険水位を上回り、県は「氾濫危険情報」を出して厳重な警戒を呼びかけています。

国道178号線に土砂 車が横転 兵庫 豊岡

15日午後2時50分ごろ、兵庫県豊岡市を通る国道178号線で撮影された映像には、道路脇の斜面が崩れて片道1車線の道路をふさぎ、流れ込んだ土砂の先で1台の車が横転している様子が映っていました。

撮影した男性によりますと、車には家族連れと見られる数人が乗っていて、なかにはけがをした人もいて、救急車で運ばれていたということです。

撮影した男性は、「また土砂が崩れてきそうで怖くなり現場からすぐ離れました。兵庫県内の実家から鳥取県内に向かっていたが、高速道路も止まっていて迂回路もないので引き返そうと思います」と話していました。

《滋賀の被害状況》

滋賀県内で2人けが(午後8時時点)

大津市消防局によりますと、強風で転倒するなどして、2人がけがをして病院で手当てを受けているということです。

このうち、大津市大江の70代の男性は午前8時半ごろ、風であおられて転倒し、頭を打つ軽いけがをしたということです。

また、大津市国分に住む20代の女性は、外出中に倒れてきた木で頭を打って病院で手当てを受けているということです。

女性は自力で帰宅して、家族が消防に通報したということです。

《三重の被害状況》

三重県内で9人けが(午後2時半時点)

NHKが三重県各地の消防に取材したところ、午後2時半までに風にあおられて転倒するなどで9人がけがをしたということです。

いずれも命に別状はないということです。

このうち熊野市では午前10時ごろ、屋外で作業をしていた40代の男性が風で落ちてきた看板にあたり腕をけがして病院に搬送されたということです。

また伊勢市では午前11時すぎに伊勢神宮の内宮付近で自動車が風にあおられて道路から5メートルほど下にすべり落ち、運転していた60代の男性が病院に搬送されたということです。

津市では、屋外で風にあおられて転倒し60代から90代の男女合わせて4人が病院に搬送されたということです。

このほかにも熊野市で2人、四日市市で1人が台風の影響でけがをして病院に搬送されましたが、いずれも命に別状はないということです。

太陽光パネルが散乱 三重 御浜町

三重県御浜町によりますと15日午前9時半ごろ、「太陽光パネルが壊れて飛ばされている」と柿原地区に住む人から連絡がありました。

県道沿いに住民が設置した太陽光パネルが台風による強風で飛ばされたとみられるということです。

パネルを支える金属製の土台は大きく曲がって敷地内のフェンスをなぎ倒し、周囲には30枚ほどのパネルが散乱していました。

三重 四日市 通勤途中の55歳男性が転倒 顔を打ち軽傷

三重県の四日市市や消防によりますと、15日午前8時過ぎ、四日市市山之一色町で通勤途中の55歳の男性が風にあおられて転倒し、市内の病院に搬送されたということです。

消防によりますと、男性は顔を打ったということですが、軽傷で命に別状は無いということです。

三重 四日市 停電で信号機が作動せず

三重県四日市市川島町の交差点では、台風の影響とみられる停電で信号機が作動しなくなり、警察官がパトカーに積んだ発電機を使って信号機を復旧させていました。

三重 尾鷲 寺の木が倒れる

15日の午前9時すぎに三重県尾鷲市の中心部で撮影された映像では、寺の木が倒れて道路をふさいでいるほか、電柱も折れている様子が確認できました。

寺の住職は、「今回の台風は、風と雨がいつもより強く寺もかなり揺れた。寺の木が倒れてしまったが、人的な被害がなくてよかった」と話していました。

三重 伊賀 停電の影響で断水

三重県伊賀市によりますと、停電の影響で15日午前0時ごろから市内の青山地域の上津地区の一部、およそ100戸で断水が続いているということです。

現時点で断水の解消の見込みはたっていないということです。

三重 名張で住宅1棟 床下浸水

三重県や消防によりますと、15日午前0時半すぎ、名張市赤目町で水路の水があふれ、住宅1棟の床下が浸水する被害が出たということです。

《愛知の被害状況》

愛知県内で2人けが

愛知県によりますと、台風7号による影響で、これまでのところ東海市と碧南市であわせて2人がけがをしました。

東海市によりますと、15日午前6時半ごろ、市内に住む70代の男性が散歩中に風にあおられて転倒しました。

男性は病院に搬送されましたが、けがの程度は軽いということです。

また碧南市によりますと、午後2時ごろ、市内に住む84歳の女性が車庫の上にある物干し場の洗濯物を取り込もうとしたところ風にあおられて階段から転落しました。

女性は病院に搬送されましたが、顔や背中などを打撲するけがをしたということです。

また豊橋市では屋根の瓦が飛ぶなど住宅5棟で被害が確認されたほか、農業用ハウスと倉庫でも被害が確認されました。

このほか、11か所の道路が通行できなくなっていて、このうち10か所は冠水の被害が確認されました。

木が倒れるなどの被害は14件あるということです。

《徳島の被害状況》

徳島市国府町 高さ約10mほどのタンクが道路に倒れる

台風による強風の影響で徳島県内では、10メートルほどのタンクが道路に倒れたり、街灯が倒れるなどの被害が出ています。

15日午前8時すぎ徳島市国府町の市道で「タンクが倒れた」と、タンクの所有者から警察に通報がありました。

警察によりますと、倒れているタンクは高さおよそ10メートルほどで、市道をふさいでいるということで、警察と市は午前8時半ごろから付近の道路を通行止めにしています。

また、松茂町の町道では午前6時ごろ、道路沿いの街灯が倒れているのを役場の職員が見つけました。

役場では道路を一時通行止めにして午前7時半までに電力会社に依頼して街灯の電線を外したあと、道路脇に寄せる作業を行ったということです。

また松茂町住吉では午前8時ごろ、建物の外壁が剥がれ、破片が町道に散乱していると近くの事業所から役場に連絡があり、破片を回収したということです。

《香川の被害状況》

73歳男性 左肩に軽いけが 高松市多肥上町

高松市によりますと、15日午前6時ごろ高松市多肥上町の路上で、73歳の男性が作業中に、強い風にあおられて倒れそうになった金属製の棚を背中で受け止め、左肩に軽いけがをしたということです。

関西の停電状況(15日午後11時時点)

関西電力送配電によりますと。近畿地方の一部で停電が起きているということです。

関西電力送配電のホームページによりますと、近畿地方では午後11時の時点であわせておよそ2570戸で停電が起きているということです。

▽大阪府でおよそ40戸、
▽京都府でおよそ480戸、
▽兵庫県でおよそ70戸、
▽和歌山県でおよそ440戸、
▽奈良県でおよそ860戸、
▽滋賀県でおよそ680戸となっています。

関西電力送配電では、復旧を急ぐとともに詳しい状況を確認しています。

中部の停電状況(15日午後11時時点)

中部電力パワーグリッドと関西電力送配電によりますと、台風の影響で東海地方では三重県で停電が発生しています。

15日午後11時の時点で停電しているのは、
▽三重県の伊賀市や尾鷲市などで、およそ1万530戸です。

復旧の見込みは未定だということです。

停電が発生した愛知 南知多町の様子

台風の影響で停電が発生した愛知県の南知多町では信号機が消えた道路を車が徐行したり、住民がランタンを買い求めたりする様子がみられました。

中部電力パワーグリッドによりますと、愛知県の南知多町では、台風の影響で停電が発生し、午後4時時点でその数はおよそ3600戸に上りました。

このうち、海岸沿いにある内海地区では信号機が消えたため、丁字路で車が徐行したり、一時停止したりしながら通行していました。

また、コンビニエンスストアやホームセンターなどでも電気が止まり、店内の照明が消えていました。

コンビニエンスストアに買い物に訪れた60代の男性は「店は暗くてお弁当類はいたむので販売中止になっていました。レジも使えないので店員は電卓を使っていました」と話していました。

また、子どもとホームセンターを訪れた30代の母親は「自宅が停電したままなので夜に向けてランタンと電池を買いました。事前に準備をしておけばよかったと思いました。冷蔵庫の中のいたみそうなそうな物から食べて、夜は風があるので網戸にして寝ます」と話していました。