大谷翔平 9試合ぶり41号ホームラン 次の先発登板は疲れで回避

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が13日、アストロズ戦に2番・指名打者で先発出場し、1点リードで迎えた6回の第3打席に今シーズン41号となるソロホームランを打って追加点をあげました。ホームランは今月3日以来、9試合ぶりです。

一方、大谷選手は右腕の疲れのため、日本時間の17日に予定していたレンジャーズ戦の先発登板を回避することになりました。

9年ぶりのプレーオフ進出を目指すエンジェルスは、同地区2位のアストロズと相手の本拠地ヒューストンでの3連戦、ここまで2連敗で13日、最終戦を迎えました。

2番・指名打者で先発出場した大谷選手は1回、ワンアウトランナーなしで第1打席に立ち、相手の内野手のグラブをはじく強い当たりのゴロを打ちましたが落ち着いてさばかれセカンドゴロでした。

第2打席は3回、1点を先制した直後なおもツーアウト二塁とチャンスが続く場面でしたが変化球にタイミングを外されて空振り三振となりました。

大谷選手は1点リードで迎えた6回、ツーアウトランナーなしの第3打席で、高めのスライダーをとらえてセンターへ今シーズン41号のソロホームランを打って追加点をあげました。

2対1となって迎えた9回の第4打席は、フォアボールを選びました。さらに、二塁へ今シーズン17個目の盗塁を決め、その際に、相手キャッチャーの送球エラーも絡んで三塁まで進みました。しかし、後続のバッターが打ち取られて得点にはつながりませんでした。

大谷選手は3打数1安打1打点フォアボールが1つで打率が3割5厘となっています。

大谷選手の活躍でエンジェルスは2対1で逃げきり、連敗を「2」で止めてアストロズとの3連戦を1勝2敗で終えました。

飛距離136.5メートル HR王争いは2位と10本差に

大谷選手が打った41号ソロホームランはアストロズのリリーフ左腕が投げた131キロの高めのスライダーを完璧に捉え、センターのフェンスを軽々と越える大きな当たりでした。

大リーグの映像解析を行う「スタットキャスト」によりますと飛距離は136.5メートル、打球速度は177.3キロでした。

大谷選手のホームランは、今月3日のマリナーズ戦以来9試合、37打席ぶりで、アメリカンリーグのホームラン王争いでは2位につけるホワイトソックスのロバートJr.選手との差を再び10本としました。

大谷選手がこのままのペースでシーズン終了まで打ち続けると55本に到達します。

17日レンジャーズ戦の先発登板は回避

大谷選手は今月16日、日本時間17日にテキサス州アーリントンで行われる予定のレンジャーズ戦に先発登板する予定でしたが、エンジェルスのネビン監督は13日の試合前にこの登板を回避すると発表しました。

大谷選手から「右腕が疲れているため登板を1回飛ばしたい」と申し出があったということで、ネビン監督は「けがでもないし、痛みがあるわけでもない。いつも言っているとおり、彼は自分の体のことを誰よりも理解しているので彼のことばを私は信じている」と話しました。

順調に回復すれば今月21日から本拠地で行われるレッズとの3連戦で先発登板する見通しだということです。

また、右腕の疲れはバッティングには影響がないとして、大谷選手は13日のアストロズ戦も2番・指名打者で先発出場し、登板を回避する間も指名打者として出場を続ける方針です。

これまで休養はわずか2試合

今シーズンの大谷選手は、ここまでチームが戦った119試合のうち117試合に出場していて、このうち22試合はピッチャーとして先発登板しています。

休養のため欠場したのはわずか2試合で、同じ8月13日の時点で比べてもおととしは6試合、昨シーズンは4試合に欠場、と今シーズンが最も休養の少ないシーズンを過ごしています。

それに加え、大谷選手は開幕前、WBC=ワールド・ベースボール・クラシックに出場して大会MVP=最優秀選手を受賞する活躍で日本を優勝に導きました。

アメリカと戦ったWBC決勝のわずか9日後にはエンジェルスで開幕投手を務め、そこから文字どおり投打のフル回転でほとんど休むことなく出場を続けています。

投打の二刀流はさらに進化し、ホームラン王争いではリーグトップを独走する活躍を見せ、前回登板した9日のジャイアンツ戦で今シーズン10勝目をあげて大リーグ史上初めて2年連続で「ふた桁勝利、ふた桁ホームラン」を達成しました。

ただ、先月下旬から今月にかけては筋肉のけいれんを起こして途中交代する場面もあるなど、明らかに疲労を感じさせていただけに、残り1か月半のレギュラーシーズンを見据えて特に体への負担が大きい先発登板を回避したものとみられます。