ウクライナ東部で戦闘激化 ロシア国内では無人機飛来と発表も

ウクライナ東部のハルキウ州では、攻撃を強めるロシア軍とウクライナ軍の戦闘が激化し、住民の避難も行われています。一方、ロシア側は、12日から13日にかけて国内に無人機が飛来したと発表し、警戒を強めています。

去年9月にウクライナ軍が奪還した東部ハルキウ州のクピヤンシク周辺では、このところロシア軍が攻撃を強めているとみられています。

ハルキウ州の知事は13日「ロシア軍が前進を試みたものの、ウクライナ軍がすべて撃退した」と発表しました。

住民への被害はなかったとしていますが、11日と12日にもロシア軍の攻撃があり、死傷者が出ていて、地元の警察当局は12日、住民190人を避難させたと明らかにしました。

こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、12日に公開した動画で、ドイツから地対空ミサイルシステム「パトリオット」2基の追加供与を受けたことを明らかにし「何千人もの命を救うことになる」と謝意を示しました。

また、ウクライナ空軍の報道官は、ロシア側が極超音速ミサイルだとする「キンジャール」を、ことし5月以降、あわせて14発撃墜したとして、防空システムの成果を強調しました。

一方、ロシア国防省は、12日から13日にかけて3度にわたり、ロシア西部のベルゴロド州に飛来した無人機1機ずつを破壊したと発表しました。

被害はなかったとした上で、ウクライナ側による攻撃だったと主張しています。

ロシア側は、一方的に併合したウクライナ南部クリミアの施設に対しても、12日に無人機20機による攻撃があり、これを阻止したとしていて、警戒を強めています。