「コミケ」開催 新型コロナ5類移行で海外ファンも 東京 江東区

「漫画」や「アニメ」などの愛好家たち自身が創作した作品を発表する日本最大規模のイベント「コミックマーケット」が、12日から東京 江東区で始まりました。新型コロナが5類に移行されて初めてとなったイベントには海外からのファンも訪れ、会場は熱気に包まれました。

東京 江東区の東京ビッグサイトで12日から2日間の日程で始まったコミックマーケット、通称「コミケ」は、漫画やアニメなどをモチーフにした同人誌の販売やキャラクターになりきるコスプレの発表などが行われるイベントです。

コロナ禍で、中止や延期が続いた時期もありましたが、102回目を迎えた今回は、新型コロナが5類に移行したことを受けて、去年まで感染症対策として行っていた参加者数の制限や会場での検温などを撤廃し、マスクの着用も原則、個人の判断に委ねています。

また、海外からの来場も多く見込まれることから、外国人専用の列を設けて案内している様子も見られました。

12日の会場にはおよそ1万の愛好家のサークルや企業が出展していて、訪れたファンが同人誌やキャラクターグッズを買い求めたり、人気のキャラクターのコスプレを披露したりしていました。

このうち、企業ブースに出展してキャラクターグッズを販売していた出版社では、外国人の来場者のため、英語や中国語が話せる担当者が説明などにあたっていました。

このブースを訪れた、タイから来たという20代の女性は「コミケに参加するのは、コロナ禍前の4年前以来で、きょうはコミケのために来日しました。たくさんのブースを見て回って、アニメのグッズを買いたいです」と話していました。

また、千葉県から訪れた20代の男性は「コロナ禍のコミケは閑散としている雰囲気だったので、今回は活気にあふれていて楽しく参加できています。クリエーターとファンがつながる場として大事なので、これからも続いていってほしい」と話していました。

主催者によりますと、12日は13万人が入場したということです。

コミックマーケット準備会の市川孝一共同代表は「今回の開催はコロナ禍前に戻る第一歩になったと思いますし、海外から日本の漫画やアニメが注目を浴びる中、外国の参加者も受け入れられればうれしい。今後も確実に開催できる方法を考えて、継続という理念のもとにいろいろな人が来る場を維持していきたい」と話していました。