円安進む 1ドル=145円台 日米の金利差で円売りドル買い

11日のニューヨーク外国為替市場ではアメリカの長期金利が上昇したことから日米の金利差の拡大が意識されて円安が進み、円相場はおよそ1か月半ぶりに一時、1ドル=145円台まで値下がりしました。

11日のニューヨーク外国為替市場では円安が進み、円相場は一時、1ドル=145円台まで値下がりしました。

1ドル=145円台をつけるのは、ことし6月末以来、およそ1か月半ぶりです。

この日、発表されたアメリカの7月の卸売物価指数の伸びが市場予想を上回ったことを受けて、インフレを抑えるための金融引き締めが長期化するとの見方が広がりました。

このため、アメリカの長期金利が上昇し、日米の金利差の拡大が意識されて円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きが強まりました。

日銀は7月28日、金利操作の運用を見直し、長期金利の上昇を事実上、1%まで容認する方針を示しましたが、市場では、その後の長期金利の上昇幅が想定よりも限られているとの受け止めが広がっていることに加えて、日銀が当面、いまの大規模な金融緩和を継続するとの観測が根強いため、円安が進んでいます。

市場関係者は「さらに円安が進めば日本政府・日銀が円安に歯止めをかけるためドル売り円買いの市場介入に踏み切るかどうかに関心が集まっている」と話しています。