ウクライナ南部 国連の関係者利用するホテル 攻撃受ける

ロシアの軍事侵攻に対し、ウクライナ軍の反転攻勢が続く中、ロシア軍は10日もウクライナ東部や南部に攻撃を続け、被害が出ています。南部のザポリージャ州では、国連の関係者も利用するホテルがロシア軍によるミサイル攻撃を受けたということで、国連は「全く受け入れられない」と非難しました。

ウクライナ東部ハルキウ州の知事は、10日にロシア軍による大規模な砲撃があり、住宅などが被害を受けて1人が死亡し、複数のけが人が出ていると明らかにしました。

また、南部ザポリージャ州の知事は、10日にロシア軍によるミサイル攻撃で民間施設が被害を受けて1人が死亡し、4人の子どもを含む16人がけがをしたと発表しました。

国連は10日に声明で、この施設は国連の関係者や人道支援を続けるNGOの関係者が頻繁に使うホテルだとして、「全く受け入れられない」と非難しました。

一方、ウクライナ国防省のマリャル次官は10日、「東部の状況は厳しい」とした上で、ハルキウ州のクピヤンシクやドネツク州のリマンの方面ではロシア軍の攻撃を抑えていると強調しました。

また、▼ドネツク州のバフムト方面の南側では反転攻勢を継続し、▼ザポリージャ州のメリトポリやアゾフ海に面したベルジャンシクへ向かう方面では、極めて困難な状況であるものの、部分的な成功をおさめているとしています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も10日、ウクライナ軍は少なくとも3つの地域で反転攻勢を続けていると指摘し、双方の激しい攻防が続いているとみられます。