ロシア 月面探査機打ち上げ 世界初の月の南極付近へ着陸目指す

旧ソビエト以来、およそ半世紀ぶりとなる、ロシアの無人の月面探査機が打ち上げられ、月に向かって飛行を始めました。世界で初めてとなる月の南極付近への着陸を試みることになっています。

ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」は無人の月面探査機「ルナ25号」を日本時間の11日午前8時10分、極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地から打ち上げ、月に向かう軌道に乗せたと発表しました。

ロシアが月面探査機を打ち上げるのは、旧ソビエト時代の1976年の「ルナ24号」以来、およそ半世紀ぶりです。

探査機は今月21日にも、世界初となる月の南極付近への着陸を試みる予定で、水を含む月の資源などについて1年ほどかけて調べる計画です。

探査機には当初ESA=ヨーロッパ宇宙機関も協力し、カメラが搭載される予定でしたが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて取りやめになったということです。

月面探査を巡っては、インドも先月、探査機「チャンドラヤーン3号」を打ち上げ、今月下旬には月面着陸を試みる予定で、アメリカや中国などを中心に国家間の競争が激しさを増しています。

ロシアは有人月面着陸も視野に、2027年ごろには、さらに探査機を月に送ることを計画しているということです。