大手ビールメーカー上半期決算 国内堅調 海外事業で業績悪化も

大手ビールメーカーのことし上半期の決算はコロナ禍からの回復で業績を伸ばす会社と、海外事業の縮小で業績が悪化する企業とに明暗が分かれています。

ビール大手各社は10日までに、ことし1月から6月まで半年間のグループ全体の決算を発表しました。

このうち
▽サントリーホールディングスは最終的な利益が去年の同じ時期より16.3%増えて860億円となり、この時期として過去最高となりました。

また、
▽アサヒグループホールディングスは15.4%増えて657億円となり、この時期として2番目に高い水準となりました。

いずれの会社もコロナ禍からの回復で、飲食店向けのビール系飲料の販売が伸びたことなどが主な要因です。

アサヒグループホールディングスの崎田薫CFOは記者会見で、「外国人旅行者の増加や、花火大会などコロナ禍でできなかったことへの需要も強く、回復している実感はある」と述べました。

一方、
▽キリンホールディングスは最終的な利益が42.2%減って319億円となったほか、
▽サッポロホールディングスは51億円の赤字となりました。

両社はコロナ禍からの回復で国内での酒類の販売は堅調でしたが、海外のビール事業で撤退や縮小に伴う損失を計上したことが業績悪化の要因となっています。