中国 日本への団体旅行 10日にも解禁へ 外務省に伝える

中国政府が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて制限してきた中国人の日本への団体旅行について、複数の日中関係筋によりますと、中国側が近く解禁する方針を日本側に伝えてきたことがわかりました。解禁されれば、およそ3年半ぶりに日本への団体旅行が再開されることになります。

中国政府は新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した2020年1月以降、国内の旅行会社に対して海外への団体旅行の取り扱いを制限してきましたが、ことし2月から段階的にタイやインドネシア、ロシアなど60か国を対象に解禁してきました。

これまで日本は対象に含まれていませんでしたが複数の日中関係筋によりますと、東京にある中国大使館が中国人の日本への団体旅行を10日にも解禁する方針を外務省に伝えてきたということです。

解禁されれば、およそ3年半ぶりに日本への団体旅行が再開されることになります。

解禁されても、中国国内で旅行会社の手続きがすぐに始まるのかなど不透明な点はありますが、今後、日本を訪れる中国人の旅行者の数が大きく増える可能性があります。

日本政府観光局によりますと、新型コロナの感染が拡大する前の2019年に日本を訪れた中国人旅行者はおよそ959万人と全体の3割を占め、最多となっていましたが、2020年以降、低迷が続いていました。

磯崎官房副長官は記者会見で「日中間の人的な交流は、去年11月の日中首脳会談で、両国の国民の交流を再活性化させていくことで一致している。政府としては引き続き交流の活発化に向けて取り組んでいきたいと考えている」と述べました。