台風6号 遠ざかるも 西日本を中心に非常に激しい雨のおそれ

気象庁によりますと、台風6号は午前9時には長崎県の対馬近海を1時間に20キロの速さで北へ進んでいます。

中心の気圧は980ヘクトパスカル、最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートルで、中心の東側440キロ以内と西側330キロ以内で風速15メートル以上の強い風が吹いています。

暴風域はなくなりましたが四国を中心に非常に強い風が吹き、愛媛県伊方町では午前11時15分に27.5メートルの最大瞬間風速を観測しました。

また、台風周辺の発達した雨雲が流れ込んでいるため、四国などでも激しい雨が降り続いていて国土交通省が高知県いの町に設置した雨量計で午前11時までの1時間に39ミリの激しい雨を観測しました。

高知県いの町本川では午前3時10分までの6時間に降った雨量が332.5ミリに達し、統計を取り始めてから最も多くなりました。

総雨量も多くなっていて今月1日や3日の降り始めから10日午前11時までの雨量が▽宮崎県美郷町南郷で988ミリ、▽宮崎県日之影町で888.5ミリ、▽鹿児島県屋久島町小瀬田で806ミリなどと800ミリから900ミリに達しています。

これまでの雨で鹿児島県と宮崎県、高知県と愛媛県では土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

今後の見通しです。

台風は朝鮮半島を北上し、11日夜には熱帯低気圧に変わる見込みです。

台風は次第に遠ざかりますが、西日本を中心に10日はこのあとも台風周辺の発達した雨雲が流れ込む見込みで非常に激しい雨が降るおそれがあります。

11日の昼までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽四国で180ミリ、
▽九州北部で150ミリと予想されています。

四国ではこのあと数時間は非常に強い風が吹く見込みで、最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルと予想されています。

西日本ではこれまでに平年の8月1か月の雨量を上回る大雨となるなど地盤が緩んでいて今後、少しの雨でも再び災害の危険度が高まるおそれがあります。

土砂災害などに厳重な警戒を続けてください。