処理水放出計画 中国とロシアが日本に対し共同で質問を提出

福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する計画について、中国外務省は改めて反対する姿勢を示すとともに、中国とロシアが日本に対し、共同で質問を提出したと明らかにしました。

東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水を薄めて海に放出する計画の開始時期について、日本政府は今月下旬から来月前半の間で詰めの検討を行う見通しです。

中国外務省は9日、報道官の談話を発表し、改めて放出計画に反対する姿勢を示しました。

談話では「中国はこれまで一貫して科学と事実に基づいて日本に懸念を表明してきた」と強調した上で、「中国とロシアが日本に対し、共同で技術的な質問を提出した」と明らかにしました。

そして「日本が本当に誠意をもって近隣諸国の懸念に対応するつもりならば、放出計画を強引に推し進めることを直ちにやめるべきだ」と述べ、日本をけん制しました。

中国政府はこれまでも処理水を「核汚染水」と呼んで日本側の対応を非難しているほか、国営メディアでも日本や韓国などで行われている抗議活動を繰り返し伝えるなど、国をあげて反対のキャンペーンを展開しています。