「アルテミス計画」有人で月を周回予定の開発中の宇宙船 公開

アメリカが中心となって進めている月探査計画で、来年、有人で月を周回する予定の開発中の宇宙船が公開されました。

アメリカ フロリダ州にあるNASA=アメリカ航空宇宙局のケネディ宇宙センターで8日、報道陣に公開されたのは、来年を目標に打ち上げられる宇宙船「オリオン」です。

宇宙船の「クルーモジュール」と呼ばれる宇宙飛行士が搭乗する部分の高さはおよそ3メートルあり、ここにアメリカとカナダの宇宙飛行士4人が乗って、月を周回して地球に戻ってくる予定です。

宇宙船はこのあと振動試験などが行われ、これとは別に開発が進められている推進装置が取り付けられるということです。

この宇宙船で月を周回する予定のNASAのリード・ワイズマン宇宙飛行士は「きれいに仕上がっている。訓練で学んだ装置が本物の宇宙船の中にあるのを見て、完成に近づいていることが実感できた」と話していました。

日本も参加しアメリカが中心となって進めている「アルテミス計画」では、再来年を目標におよそ50年ぶりとなる宇宙飛行士による月への着陸を計画しています。

その計画の第1段階としてNASAは去年、無人の宇宙船を打ち上げ、月を周回して地球に帰還させる試験飛行を行っています。