長崎 平和祈念式典 首相“核兵器のない世界へ国際社会を主導”

岸田総理大臣は、長崎市で開かれた平和祈念式典にビデオメッセージを寄せ、核兵器の惨禍を二度と繰り返してはならないと強調した上で、G7=主要7か国の議長国として「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の取り組みを主導していく考えを示しました。

この中で岸田総理大臣は「78年前のきょう、長崎で起きた筆舌に尽くしがたい惨状や、それによりもたらされた苦しみは二度と繰り返してはならない。世界で唯一の戦争被爆国として『核兵器のない世界』を実現するため、非核三原則を堅持しつつ、たゆまぬ努力を続けていく」と述べました。

その上で「核軍縮をめぐる国際社会の分断が深まり、ロシアによる核の威嚇が行われる中で、『核兵器のない世界』の実現に向けた道のりはいっそう厳しいものになっている。しかし、こうした状況だからこそ、G7議長国、国連安保理の非常任理事国として、国際社会の取り組みを主導していく」と強調しました。

さらに「G7広島サミットの確かな成果を土台として、『国際賢人会議』の議論の成果も活用しながら、核軍縮の進展に向けた機運をよりいっそう高めていきたい」と述べました。

岸田総理大臣は、台風接近の影響で平和祈念式典が規模を大幅に縮小して行われることになったため、式典への出席を見送り、ビデオメッセージを寄せることになりました。