中国が15年ぶりに首位から陥落 アメリカのモノの輸入額

アメリカのモノの輸入に占める国別の割合でことし上半期、中国が15年ぶりに首位から陥落しました。経済分野での両国の対立の激化や規制強化などが背景にあるとみられます。

アメリカ商務省が8日発表した貿易統計によりますと、ことし1月から6月までの中国からのモノの輸入額は2029億ドル日本円でおよそ29兆円でした。

これは前の年の同じ時期と比べて680億ドルあまり、率にしておよそ25%減少しました。

この結果、輸入額全体に占める割合は13.3%に低下して、15年ぶりに首位から陥落し3位となりました。

最も割合が多かったのはメキシコで15.5%、ついでカナダが13.8%、日本は5位で4.7%でした。

去年1年間、アメリカと中国の輸出入を合わせたモノの貿易額は過去最高を更新しましたが、経済分野での対立の激化や半導体などをめぐる規制強化などをうけてアメリカ国内で中国への依存を減らす動きが広がっていることが背景にあるとみられます。

世界1位と2位の経済大国である米中の対立は、世界経済にとっても大きな課題となっています。

先月にはアメリカのイエレン財務長官が中国を訪れ両国間の対話の継続を確認しましたが、半導体や関税など対立が続く分野で歩み寄りは容易ではなく、今後、具体的な交渉を進められるかが焦点となっています。