7月の倒産 前年同月比40%余増「ゼロゼロ融資」返済困難も

先月、全国で倒産した企業などの数はおよそ700件に上り、去年の同じ月と比べて40%余り増えたことが、調査会社のまとめでわかりました。このうち、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が難しいことなどを要因とした倒産は49件と1か月の件数としては最も多くなっています。

帝国データバンクによりますと、先月、全国で1000万円以上の負債を抱え、法的整理の手続きをとった企業などの事業者の数は701件と去年の同じ月と比べて率にして40.5%増えました。

1か月の倒産件数が700件を超えたのは2か月連続です。

また、新型コロナに対応した実質無利子・無担保融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」を受けたあと返済が難しいことなどを要因とした倒産は49件と、1か月の件数としては最も多くなっています。

倒産件数を業種別にみると、最も多かったのが「サービス業」で去年の同じ月より40.7%増えて173件、次いで「小売業」は去年の同じ月より60%増えて152件で、特に飲食店の倒産が増えているということです。

「帝国データバンク」は「物価の上昇や人手不足で先行きの見通しも厳しいことから事業の継続を諦めるケースは多い。企業の倒産件数は増加傾向が続くとみられる」と話しています。