東海道新幹線のワゴン販売終了へ「スゴイカタイ」あの商品は?

JR東海は、東海道新幹線の「のぞみ」と「ひかり」で行っている車内のワゴン販売を、ことし10月末で終了すると発表しました。

このニュースを受けて、ネット上では密かな人気を集める商品を惜しむ声があがっています。

東海道新幹線では現在、「のぞみ」と「ひかり」のすべての列車内で軽食や飲み物などのワゴン販売を行っていますが、JR東海によりますと、ことし10月末で、このサービスを終了するということです。

JR東海では、駅周辺の店舗の品ぞろえが充実して、車内に飲料や食品を持ち込む人が増え、コロナ禍前の2018年度の時点で売り上げが2008年度のおよそ半分に減っていることや、将来的な労働力不足に対応する必要があることなどが、理由だとしています。

QRコードで注文すると席に届けてくれる新サービス導入へ

一方、車内のワゴン販売の終了にともない、「のぞみ」と「ひかり」のグリーン車では、新たなサービスを導入するとしています。

このサービスでは、スマートフォンなどで座席に設置されたQRコードを読み込んで、食事や飲み物を注文すると、乗務員が席まで届けてくれるということです。

スゴイカタイアイスガ…

「新幹線に乗った時のアイスが楽しみなのになくなるのは残念」
「カチコチのアイスを買って食べる特別感が好きだった」

ワゴン販売の終了のニュースを受けて、ネット上ではあの商品との別れを惜しむ声がみられました。

名古屋市天白区の食品メーカーが1991年ごろにワゴン販売向けに開発したアイスクリームです。

ワゴン販売業務を担う「ジェイアール東海パッセンジャーズ」によりますと、このアイスは冷凍庫がない新幹線の車内でも溶けないよう冷凍庫の温度より低いドライアイスと一緒に小さな箱に入れて、販売する直前まで冷やしているということです。

このため通常のアイスクリームよりもよく冷えて固くなり、そのあまりの固さが話題となって、いまでは“スゴイカタイアイス”という愛称でも呼ばれています。

東京駅の自動販売機(※フレーバーは時期により異なります)

このアイスクリーム、実は東京駅の自動販売機や「のぞみ」が停車するホーム上の売店などでも販売されています。

JR東海ではさらに「のぞみ」が停車する駅などのホームに、車内のワゴン販売でのニーズが高い飲料やアイスなどを購入できる自動販売機を増やすことにしています。

ただし、自動販売機や店舗では、ドライアイスではなく冷凍庫で保管されるため、その固さには違いが出てしまうかもしれないということです。

ジェイアール東海パッセンジャーズは「今後、カチカチのアイスの販売は限られてしまうが、自動販売機などではできるだけ同じ固さに近づけたアイスを販売していきたい」と話しています。

スコシタカイセキノアイスニ

また、車内でアイスを買って食べたいという人には、アイスは11月以降もグリーン車で提供される予定だということです。