長崎原爆資料館 11時2分の表記「投下」から「さく裂」に統一へ

長崎に原爆が投下されて9日で78年となります。長崎市は、8月9日の午前「11時2分」に原爆が「投下」されたと表記してきましたが、当時の資料などに基づいてこの時刻に原爆が「さく裂」したという表記が事実に近いとして、長崎原爆資料館の展示物について表記を統一する方針です。

長崎市では、原爆がアメリカ軍の爆撃機B29から午前「11時2分」に「投下」されたと表記してきましたが、原爆は、長崎市松山町の上空9600メートルで投下され、およそ500メートルでさく裂しており、当時の手記や資料などを調査した結果、「11時2分」は「さく裂」した時刻と表記する方がより事実に近いと判断したということです。

一部の被爆者からも表記を統一すべきだという声があがっているため、長崎市は、原爆資料館の展示物について「11時2分」に「さく裂」したという表記に統一する方針です。

原爆に関する教材の制作など長年、平和教育に取り組んできた山川剛さんは「表記の見直しは喫緊の課題だ。原爆資料館は子どもたちが原爆について学ぶ重要な施設なので、より正確な知識を身につけられる場にしてほしい」と話しています。