上半期経常収支 8兆132億円の黒字 前年同時期比8000億円余増加

日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示す、ことし6月までの上半期の経常収支は、原油の輸入価格が下落したことなどから、黒字額が去年の同じ時期より8000億円余り増えました。

財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし1月から6月までの上半期の日本の経常収支は、8兆132億円の黒字でした。

黒字額は去年の同じ時期と比べて8028億円増えました。

このうち輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は、自動車などの輸出額が伸びた一方で、原油やLNG=液化天然ガスの輸入価格が下落したことなどから、5兆1788億円の赤字で、赤字額は4718億円縮小しました。

一方、海外への投資などで得た利子や配当などの収支を示す「第一次所得収支」は、17兆5286億円の黒字でした。

アメリカなどの金利の上昇で、債券の利子による収益が増え、黒字額は上半期としてはこれまでで最も大きくなりました。

また合わせて発表されたことし6月の経常収支は、1兆5088億円の黒字で、黒字額は去年の同じ月より1兆円余り増えました。

原油などの輸入価格の下落を背景に、貿易収支が1年8か月ぶりに黒字化したことに加え、日本を訪れる外国人観光客の増加で、旅行収支が大きく伸びたことなどが主な要因です。