台風6号 沖縄 奄美 九州南部で線状降水帯のおそれ 厳重警戒を

台風6号は鹿児島県の奄美地方などを暴風域に巻き込みながら東へ進んでいます。沖縄地方ではこのあとしばらくの間、九州南部と奄美地方ではあすの夜にかけて発達した積乱雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生するおそれがあり、厳重な警戒が必要です。

また、10日の木曜日ごろにかけては九州をはじめ、西日本と東日本の太平洋側で平年の1か月分を大きく上回る記録的な大雨となる可能性があり、台風から離れた地域でもハザードマップを確認するなど早めの備えを進めてください。

気象庁によりますと、台風6号は7日午前0時には鹿児島県奄美市の東南東160キロの海上をゆっくりとした速さで東へ進んでいるとみられます。中心の気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

この時間は、鹿児島県の奄美地方のほぼ全域と沖縄県の大東島地方が暴風域に入っています。

6日は、沖縄本島地方で雨が強まり、朝早く、「線状降水帯」が発生したとして「顕著な大雨に関する情報」が発表されました。

また、先月31日の降り始めから6日午後11時までの雨量は、
▽久米島で791.5ミリ、
▽本部町で754.5ミリ、
▽読谷村で688ミリなどと記録的な大雨となっています。

これまでの雨で沖縄県では土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

これまでの雨で沖縄県では土砂災害の危険性が非常に高まり土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

風も強い状態が続いていて、
▽南大東島では午後9時前に29.4メートルの最大瞬間風速を観測しました。

沖縄・奄美・九州南部「線状降水帯」発生のおそれ

今後の見通しです。

台風は7日には進路を北寄りに変えたあと、やや発達しながら9日の水曜日には九州にかなり接近する見込みです。

台風本体と周辺の雨雲の影響で
▽沖縄地方ではこのあとしばらくの間、
▽奄美地方と九州南部では7日夜にかけて
「線状降水帯」が発生して災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。

また、九州以外でも、西日本と東日本の太平洋側では10日の木曜日ごろにかけて平年の1か月分を大きく上回る記録的な大雨となるおそれがあります。

7日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽奄美地方と九州南部で300ミリ、
▽沖縄地方と四国で200ミリ、
▽九州北部と東海で150ミリ、
▽近畿で120ミリと予想されています。

8日夕方までの24時間には、
▽九州南部、奄美地方、四国、近畿、東海で200ミリから300ミリ、
▽九州北部で100ミリから200ミリと予想されているほか、
9日・水曜日の夕方までの24時間には
▽九州南部と四国で300ミリから400ミリ、
▽九州北部、近畿、東海で200ミリから300ミリ、
▽奄美地方で100ミリから200ミリの雨が降ると見込まれています。

海上は7日にかけて大しけ、高潮や高波による浸水のおそれも

風も強まり、
▽奄美地方と九州南部では8日にかけて
▽沖縄地方では7日にかけて非常に強い風が吹く見込みです。

6日の最大風速は、
▽沖縄・奄美で25メートル、
▽九州南部で20メートル、
最大瞬間風速は
▽沖縄・奄美で35メートル、
▽九州南部で30メートルと予想されています。

7日の最大風速は、
▽沖縄・奄美と九州南部で25メートル、
最大瞬間風速は
▽沖縄・奄美と九州南部で35メートル、
8日は、最大風速が
▽奄美地方と九州南部、九州北部で25メートルから29メートル、
▽四国で20メートルから24メートル、
最大瞬間風速が
▽奄美地方と九州南部、九州北部で35メートルから45メートル、
▽四国で25メートルから35メートルと予想されています。

海上では7日にかけて大しけとなり奄美地方では大潮の時期と重なるため、高潮や高波による浸水のおそれがあります。また、九州南部では8日は9メートルと猛烈なしけとなる見込みです。

気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒するよう呼びかけています。

台風接近前から大雨のおそれ 離れた地域も早めの備えを

台風は、今後も動きが遅く影響が長引くおそれがあり、沖縄や奄美地方では少しの雨や風でも災害の危険度が高くなります。

また、西日本と東日本の太平洋側では断続的に非常に激しい雨が降り大雨となる見込みで、台風から離れた地域でも最新の気象情報のほかハザードマップを確認し、予定の見直しなども含め早めの備えを進めてください。