夏の甲子園 新たに“暑さ対策”導入 感染対策は緩和【変更点】

ことしで105回目を迎える夏の全国高校野球は、地方大会を勝ち抜いた49の代表校が出場します。今回の夏の全国高校野球では、暑さ対策が進められるほか、新型コロナウイルスの感染対策で続いていたさまざまな制限が緩和されます。

「何が変わるのか?」
まとめました。

暑さ対策(1)クーリングタイム

新たな暑さ対策としてことしから導入されたのが、5回終了後に選手が10分間の休息をとる「クーリングタイム」です。

選手たちは、この時間をベンチ裏に設けられた冷房が効いたスペースで保冷剤が入った「アイスベスト」を着たり、首を冷やす「ネッククーラー」を使って体の冷却や水分の補給にあてることができます。

暑さ対策(2)ベンチ入り20人

暑さ対策などの観点から控え選手の役割が増えているとしてベンチに入る選手の数が2人増えて20人となりました。

ベンチに入る選手の数が増えるのは20年ぶりです。

夏 4年ぶりに“全選手入場行進”

今回は、新型コロナが5類に移行してから初めて甲子園球場で行われる高校野球の大会で、感染対策によるさまざまな制限が緩和され、本来の姿が戻ってきます。

開会式リハーサル(5日)

新型コロナの感染拡大以降、春夏の甲子園の開会式は、参加人数を制限するなど規模を縮小して行われ、去年は、開幕直前に代表校の選手に新型コロナの感染が相次ぎ、キャプテンのみが参加する形式に変更されました。

ことしは夏の大会では4年ぶりに代表校のすべての選手が入場行進します。

選手も応援団も本来の姿に

感染対策で控えるよう呼びかけられていた、試合終了後に対戦したチームの選手どうしが握手することや勝ったチームが大声で校歌を歌うことなどが認められました。

ことしのセンバツ高校野球 決勝

学校の応援団は、ことしのセンバツに続いて声を出しての応援が認められ、マスクの着用も個人の判断となります。

センバツでは控えるように呼びかけられていたハイタッチや肩を組むこと、得点したときに座席の上などの1か所に集まる行為が認められ、より力強い応援が球児たちの背中を押します。

“土集め”も4年ぶりに

選手たちが試合後に甲子園球場の土を集めて持ち帰ることも4年ぶりに認められました。

新型コロナの感染拡大以降、センバツまでは、チームの入れ替えを接触を避ける形で速やかに行う必要があるなどとして各校に控えるよう呼びかけられていました。

甲子園では、敗れたチームの選手たちがグラウンドの土を集める姿が印象的なシーンとなっていて、その光景が戻ってくることになります。