シャープ 70億円の営業赤字 液晶パネル事業の不振など

シャープのことし6月までの3か月間の決算は、液晶パネル事業の不振が続いたことなどから、70億円の営業赤字となりました。会社では経営改善に向けた計画の策定など黒字化に向けた取り組みを急ぐ方針です。

シャープが発表した、ことし4月から6月までの3か月間のグループ全体の決算では、
▽売り上げが去年の同じ時期から3%減って5412億円
▽本業のもうけを示す営業損益は、去年の同じ時期は61億円の黒字でしたが、70億円の赤字に転落しました。

エアコンや洗濯機といった家電の売り上げは好調だったものの、パソコンやスマホ向けなどの液晶パネルの需要の低迷が続いたことが、営業赤字の要因だということです。

オンラインで記者会見したシャープの沖津雅浩副社長は、経営改善に向けた計画を早期に策定する方針を明らかにしたうえで「下期に向けては、パソコン向けの液晶パネルの需要の回復を見込んでいて、利益が改善する見通しだ。家電の価格転嫁の効果も出てくると見込んでいるので、今年度1年間の決算では、最終黒字を確保したい」と話していました。

シャープの昨年度1年間の決算は、液晶パネル事業の不振などで最終的な赤字が2600億円余りにのぼっていて、会社では、パネル事業の立て直しに時間がかかっている形です。