大谷翔平 40号HR 二刀流出場で 投手としては10勝目持ち越し

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手がマリナーズ戦に投打の二刀流で先発出場し、8回に40号ホームランを打ちました。大谷選手のホームラン40本到達は2年ぶりです。

一方、ピッチャーとしては4回まで無失点でしたが、右手のけいれんなどで降板し、勝ち負けはつきませんでした。大リーグ史上初となる2年連続の「2桁勝利、2桁ホームラン」達成は次回以降に持ち越しとなりました。

大谷選手が所属するエンジェルスは3日、ワイルドカードでのプレーオフ進出を争うマリナーズを本拠地アナハイムに迎え4連戦の初戦に臨みました。

大谷選手は先発ピッチャー兼2番・指名打者で出場し、ピッチャーとしては1回に2アウト二塁三塁のピンチを招いたものの、相手の5番バッターを変化球で打ち取り無失点で切り抜けました。

このあと2回から4回にかけて安定感したピッチングを続けていた大谷選手でしたが、5回は「右手と右手の指のけいれん」のため交代しマウンドに上がりませんでした。

大谷選手は4回を投げて球数は59球、打たれたヒットは3本、フォアボールが1つ、奪った三振が4つで勝ち負けはつかず、大リーグ史上初となる2年連続の「2桁勝利、2桁ホームラン」達成は次回以降に持ち越しとなりました。

バッターとしては1回の第1打席で初球の変化球に詰まりながらもライト前に運び8試合連続ヒットをマークしました。

4回の第2打席はフォアボールでした。

右手のけいれんなどで降板後、最初の打席となった6回の第3打席はスリーボールとなってから申告敬遠のフォアボールで塁に出ると、二塁へ今シーズン14個目の盗塁を決めました。

このあと後続が2者連続タイムリーヒットを打って2対1と逆転しました。

そして、8回の第4打席に150キロ台の速球を振り抜き右中間へ6試合ぶりとなる40号ソロホームランを打ちました。

大谷選手のホームラン数が40本に到達するのはシーズンで最も活躍した選手に贈られるMVP=最優秀選手に選ばれたおととし以来、2年ぶり2回目です。

大谷選手は2打数2安打1打点、フォアボールが2つで打率が3割1分に上がりました。

試合は大谷選手のホームランでリードを広げた直後の9回に、抑えのエステベス投手が満塁ホームランを打たれて3対5で逆転負けを喫しました。

エンジェルスは3連敗です。

大谷翔平「投げる選択の方がチームに迷惑がかかるという判断」

試合後、大谷選手は4回でマウンドを降りた理由について中指がけいれん、つった状態になったと説明し「よくピッチャーがつる箇所。もう1イニング、2イニング、様子を見ながら行こうと思えば行けたかもしれないが、投げる選択の方がチームに迷惑がかかるんじゃないかという判断だった」と話しました。

異変を感じたのは4回のイニング前の投球練習だったということで「試合前はむしろ調子は良く、出力も高かった。そのせいでああいう形になったと思う」と明かしました。ここ最近の試合でけいれんが増えている理由については「それはもう単純に、一番は疲労じゃないかと思う」と率直に話しましたが、報道陣から「今後の試合で休養する考えはあるか」と聞かれると「休むような試合はもうないと思うので、できるなら1試合1試合、全部出たい」と前を見据えて答えました。

大谷の降板理由 「右手と右手の指のけいれん」のため

球団によりますと、大谷選手は「右手と右手の指のけいれん」のためマウンドを降りたということです。

大谷選手は先月27日のタイガース戦で先発登板したダブルヘッダーの第1試合で完封勝利をあげ、続く第2試合でホームラン2本を打った後両足のふくらはぎがけいれん、つった状態になったとして途中交代していました。

ホームラン“58本に到達する勢い”

大谷選手の40号ソロはマリナーズのリリーフ右腕、キャンベル投手の154キロのストレートを捉えた当たりでした。強烈なライナーでライトスタンドに運び飛距離は118.8メートル、打球速度は171.7キロでした。ピッチャーとしてはアクシデントによって4回でマウンドを降りましたが、その後に見せたホームランに球場は「MVP」コールの大合唱に包まれました。

ホームラン王争いでは2位につけるホワイトソックスのロバートJr.選手との差を11本に広げ、シーズン終了まで、このペースを保てば58本に到達する勢いです。