米 ユダヤ教の礼拝所で銃乱射 11人死亡の事件で死刑判決

5年前、アメリカ東部ペンシルベニア州のユダヤ教の礼拝所で11人が死亡した銃撃事件で、人種や宗教に対する偏見に基づいた犯罪=ヘイトクライムなどの罪に問われていた被告に対して、連邦地方裁判所は死刑を言い渡しました。アメリカメディアによりますと、バイデン政権になって以降、初めての死刑判決だということです。

5年前の10月、ペンシルベニア州 ピッツバーグにあるユダヤ教の礼拝所=シナゴーグで男が銃を乱射し、礼拝に集まった11人が死亡、警察官5人を含む7人がけがをしました。

ロバート・バウアーズ被告(50)は事件の前、インターネット上に「ユダヤ人は悪魔の子だ」などと反ユダヤ主義的な書き込みをしていて、殺人やヘイトクライムなどの罪に問われていました。

裁判では、陪審員が全員一致で死刑の評決を下し、ペンシルベニア州にある連邦地裁の裁判官は3日、バウアーズ被告に対し死刑を言い渡しました。

アメリカメディアによりますと、バイデン政権になって以降、連邦の裁判所が扱う事件では初めての死刑判決だということです。

事件で父親を亡くした女性は「ようやく正義が果たされました。父が戻ってくることはありませんが、重荷が下り、安心して息ができる気がします」と話していました。