日大 大麻とみられる植物片発見から約2週間 警察に連絡せず

日本大学アメリカンフットボール部の部員が違法薬物を所持していた疑いがもたれている事件で、大学の職員が大麻とみられる植物片を見つけてからおよそ2週間、警察に連絡していなかったことが捜査関係者などへの取材でわかりました。

先月上旬「アメフト部の部員が寮で大麻を使用している」という情報が寄せられ大学側が調べたところ、植物片と錠剤が見つかりました。

警視庁が鑑定を行った結果、植物片は大麻と確認され、錠剤からは覚醒剤の成分が検出されたということで、3日中野区にあるアメフト部の寮を大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで捜索しました。

捜査関係者などによりますと、大学から「違法薬物とみられるものが見つかった」と警視庁に連絡があったのは発見からおよそ2週間後で、それまでは大学の施設内で保管していたということです。

大麻は小分けの袋に入った状態で見つかったほか、覚醒剤の成分が検出された錠剤は2つあったということです。

警視庁は押収した資料を分析するなどして所持していた人物の特定や入手ルートについて解明を進めることにしています。

関東学生アメフト連盟 部に再調査求める

日本大学アメリカンフットボール部の部員が違法薬物を所持していた疑いで、学生寮が警視庁の捜索を受けたことをめぐって、関東学生アメリカンフットボール連盟はこれまでに2回、部側から事実関係の報告を受けましたが、いずれも内容が不十分だとして再調査を求めています。

連盟によりますと先月中旬、日本大学アメリカンフットボール部の部員が寮で大麻を使用しているという外部からの情報を受けて、部に対し事実関係を調査して報告するよう求めました。

部側からは先月31日に回答が寄せられましたが、内容が不十分だとして再調査を求めたということです。

そして2日に再び回答がありましたが、それも内容が不十分だとしてさらに調査して報告するよう求めたということです。

連盟は回答の具体的な内容や報告の期限について明らかにしていません。

連盟は2日に、定例の理事会で状況を共有し、今後、部からの報告で事実関係を確認して、捜査の状況を踏まえ、対応を検討するとしています。

連盟と大学によりますと、アメリカンフットボール部は選手と学生スタッフ合わせて122人が所属していて、現在全体練習を控えているということです。

9月2日には関東学生リーグ1部の上位チームで戦う「TOP8」の開幕戦で、法政大学との対戦が組まれていて、今後捜査によってはリーグ戦に影響が出ることが予想されます。