保育園運営会社 保育士数水増しなどで約5500万円不正受給

東京 目黒区で保育園を運営する会社が、保育士の数を水増しするなどして、運営費や補助金およそ5500万円を不正に受給していたことがわかり、区は返還を求めることにしています。

不正受給をしていたのは、目黒区内の認可保育所「ピュアリー目黒南保育園」を運営する、川崎市の「フェイスフルラバーズ」です。

区によりますと、保育園は3年前の開設以降、ことし3月にかけて、本部の社員やすでに退職した保育士が、保育園で勤務しているかのように職員名簿に記載するなどして、運営費や補助金およそ5500万円を不正に受給していたということです。

「資格のない職員が担任をしている」といった内部告発などを受けて、区が東京都と調査を進め、発覚しました。

保育園の定員は60人で、区の基準では保育士が11人必要でしたが、足りているように見せかけていて、調査に対し会社は「保育士の確保が難しかった。問題だとわかってはいたが、認識が甘かった」などと説明したということです。

新たに職員を採用するなどして改善が図られているということですが、区は不正受給分の返還を求めるとともに、運営状況を定期的に確認するなど指導を強化することにしています。

運営会社の社長は、NHKの取材に対し「申し訳ありません。今後は信頼を得られるよう、適正な運営を目指します」と話しています。