EUは福島第一原発の事故のあと、福島や宮城など10の県で生産される一部の水産物や山菜などを対象に、放射性物質の検査証明書の提出などを求める輸入規制を行ってきました。
農林水産省によりますと、EUとノルウェー、それにアイスランドは手続きが完了し、3日に輸入規制を撤廃したということです。
これによって検査や書類手続きが不要になり、日本産食品の輸出拡大につながることが期待されます。
農林水産省は「これらの国・地域が規制を撤廃したことは被災地の復興を後押しするものであり歓迎する」とコメントしています。
一方、中国や韓国、台湾、香港など9の国と地域は輸入規制を続けています。
このうちスイスは、大使館によりますと、8月15日に輸入規制を撤廃するということです。
農林水産省はこれらの国と地域に対して、引き続き規制の撤廃を働きかけていくことにしています。
EUなど日本産食品輸入規制を撤廃 政府 他の国など働きかけ継続
EU=ヨーロッパ連合とノルウェー、それにアイスランドは3日、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあとから続けてきた日本産の食品に対する輸入規制を撤廃しました。日本政府は中国や韓国など、規制を続ける9の国と地域に対して撤廃を働きかけていくことにしています。
福島県 内堀知事 大使館訪問し謝意
ノルウェーとアイスランドが、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあとから続けてきた日本産の食品に対する輸入規制を撤廃したことを受けて福島県の内堀知事は、3日、東京にあるノルウェー大使館とアイスランド大使館をそれぞれ訪れ、謝意を示しました。
このうち、ノルウェー大使館は内堀知事が、特産の桃を大使館側に手渡す様子をSNSに投稿しました。
また、アイスランド大使館もSNSに、内堀知事が、他の特産物とともに桃を渡す様子を投稿しています。
この際、内堀知事は「輸入規制の撤廃に感謝します。福島ではいま桃が旬なので食べていただきたい」と述べたということです。