ブラジルの中央銀行が3年ぶり利下げ インフレ鈍化傾向で

ブラジルの中央銀行はインフレの鈍化傾向が続いているとして、政策金利を0.5%引き下げることを決めました。利下げを行うのは3年ぶりです。

ブラジルの中央銀行は2日、首都ブラジリアで金融政策を決める会合を開き、政策金利を0.5%引き下げて13.25%とすることを決めました。

ロシアによるウクライナ侵攻などを背景にした急激なインフレに対応するため、中央銀行は去年8月まで12回連続で政策金利を引き上げ、その後も13.75%の高い金利を保ってきました。

こうした中、燃料や食料品の価格が低下し、ことし6月の消費者物価指数は年率で3.1%の上昇と、2年9か月ぶりの低い水準にとどまり、インフレの鈍化傾向が続いています。

ブラジルの中央銀行が利下げを行うのは2020年8月以来、3年ぶりで、声明では、「われわれの想定通りに進めば、次回以降の会合でも同程度の利下げを検討している」としています。

南米各国の中央銀行はインフレや通貨安への対応から、欧米などに先駆けて政策金利を大幅に引き上げてきましたが、インフレが鈍化していることなどから、チリの中央銀行も先月、政策金利を引き下げています。