台風6号【被害】沖縄県 2人死亡 64人けが 8万戸以上で停電

NHKが警察や消防に取材したところ午後2時現在、沖縄県内では台風6号による影響で2人が亡くなったほか、64人がけがをしました。

大宜味村の住宅では、1日夜、この家に住む90歳の男性が倒壊した車庫のトタン屋根の下敷きになり、病院に搬送されましたが、死亡しました。

警察は強風で車庫が倒壊した可能性があるとみて、詳しい原因を調べています。

うるま市では、1日夜、89歳の女性が、停電した家の中でろうそくを使用していたところ火事になり2階建ての住宅が全焼しました。

女性はやけどをして病院で治療を受けていましたが、2日、死亡しました。

また、宜野湾市では2日、20代の男性が倒木の撤去作業中に風にあおられて転倒し左腕を骨折したほか、八重瀬町では、2日、40代の男性が屋根で作業をしていて滑った際に足を切るけがをしたということです。

中城村では1日、家の中にいた40代の男性が割れた窓ガラスの破片で額を切るけがをしたということです。

豊見城市では2日、酸素を吸入する機器を利用していた80代の男性が、停電により機器が使えなくなったため、病院に搬送されたということです。

命に別状はないということです。

また、沖縄本島北部の名護市の東海岸では台風による高波の影響で道路の一部が崩れたり、大木が倒れたりする被害が出ています。

県の北部土木事務所によりますと、台風による高波の影響で、2日、名護市汀間の国道331号沿いの護岸が決壊し、道路が長さおよそ15メートル、幅5メートルにわたって崩れたということです。

この国道は現在、片側1車線を使っての交互通行となっています。

また、この地域の拝所では、樹齢が推定で300年とみられる高さおよそ12メートル、直径50センチほどのハゼの木が倒れたということです。

鹿児島県内ではこれまでに2人がけがをしたほか、空き家が全壊する被害も出ています。

沖永良部島にある知名町役場によりますと、2日午前10時半ごろ84歳の女性が避難所から病院に向かうために外に出たところ、風にあおられて転倒し、右肩を骨折したということです。

また、消防によりますと沖永良部島の和泊町では、2日午前10時すぎ、
71歳の女性が車から荷物を取ろうとしたところ風にあおられて転倒しました。女性は腰などを強く打っていて病院に搬送され治療を受け、命に別状はないということです。

このほか、与論町役場によりますと、2日午後0時半ごろに住民からの連絡を受けて役場の職員が現地で確認したところ、那間集落で木造1階建ての空き家が風にあおられて全壊したということです。

また、この空き家の屋根は、およそ50メートル離れた畑に飛ばされていたということです。

沖縄電力によりますと台風6号の影響で沖縄県内では一時、21万5000戸あまり停電しました。

暴風域から抜けた地域から復旧作業が続けられ停電戸数は減っていますが、3日午後10時半の時点で県内すべての戸数のうち、およそ13％にあたる8万820戸で停電が続いています。

九州電力によりますと、台風6号の影響で鹿児島県内では2日から一部の地域で停電が続いていましたが3日午後9時前に復旧作業が完了し、すべて解消したということです。

台風6号の影響で沖縄県の一部の地域では、携帯電話がつながらないか、つながりにくい状態となっています。

【NTTドコモ】
NTTドコモは、3日午後7時時点で那覇市、沖縄市、うるま市、名護市、南城市、宜野湾市、糸満市、豊見城市、国頭村、大宜味村、恩納村、金武町、伊江村、本部町、読谷村、中城村、北谷町、八重瀬町、久米島町、渡名喜村の一部の地域でつながらないか、つながりにくくなっています。

【KDDI】
また、KDDIが展開するauや、同じ回線を利用している楽天モバイルなどの携帯電話では、3日午後6時時点で沖縄県那覇市、名護市、沖縄市、南城市、国頭村、今帰仁村、本部町、恩納村、宜野座村、伊江村、渡嘉敷村、座間味村、伊平屋村、伊是名村、久米島町のそれぞれ一部の地域で携帯電話がつながらないか、つながりにくくなっています。

【ソフトバンク】
ソフトバンクは、3日午後5時点で、沖縄県名護市、糸満市、うるま市、南城市、国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村、恩納村、伊江村、読谷村、渡嘉敷村、座間味村、伊平屋村、久米島町の一部の地域でつながらないか、つながりにくくなっています。

携帯電話会社各社は、無線LANのWi－Fiについて3日から沖縄県全域で無料で開放することになりました。

スマートフォンやパソコンをWi－Fiが設置されている場所に持っていき、ネットワーク名を「00000JAPAN」に設定すると、契約している携帯会社に関わらず、インターネットが無料で使えるようになります。

ただし、緊急時に誰でも使えるように利便性を確保するため通信の暗号化などのセキュリティー対策は取られていないため、利用する際は緊急時の安否確認や情報収集にとどめるよう呼びかけています。