“いじめ重大事態”報告書 黒塗り部分外せる状態に 公開停止

いじめの重大事態と認定された埼玉県内の学校に通う被害生徒の事例について県教育委員会はインターネット上に公開した報告書の黒塗り部分が簡単に外せる状態になっていたとして公開を停止しました。

埼玉県の県立学校に通う生徒は、ほかの生徒とのトラブルをきっかけに不登校になり、県教育委員会は、ことし1月、「いじめの重大事態にあたる」と認定し、学校側は調査委員会を立ち上げ、経緯などを調べて報告書にまとめました。

そして、県教育委員会は保護者の承諾を得たうえで、1日に報告書をホームページで公開しましたが、内部の指摘で、黒塗り部分がパソコンなどで一定の操作をすると、簡単に外せる状態になっていたことが確認されたため、公開から45分後に停止しました。

この間、外部から20件ほどのアクセスがありましたが、隠していたはずの、
▽学校名や、
▽代理人の弁護士の名前
▽いじめの経緯などが、
見られる状態だったため、一部が漏れた可能性もあるということです。

埼玉県教育委員会は、記者会見で「確認が不十分だった。関係者や県民にご心配、ご迷惑をおかけし、おわび申し上げます」と謝罪しました。