「ガソリン節約の運転方法」とは?JAFに聞いてみました

値上がりが続くガソリン価格、およそ15年ぶりの高値となる中で帰省シーズンを迎えようとしています。

なんとか出費を抑えるにはどうしたらいいのか。
「ガソリン代を抑える運転方法」があると聞いて、JAF=日本自動車連盟を取材しました。

キーワードは「エコドライブ」です。

15年ぶりの水準に

国の委託を受けてガソリン価格を調査している石油情報センターによりますと、レギュラーガソリンの小売価格は7月31日時点の全国平均で1リットルあたり176.7円となり、先週から1.9円値上がりしました。

値上がりは11週連続で、176円を超えたのは2008年9月以来およそ15年ぶりとなります。

ドライバー“なるべくベタ踏みしない運転”

都内のガソリンスタンドではドライバーから切実な声が聞かれました。

東京・世田谷区のガソリンスタンドでは、2日のレギュラーガソリンの一般価格は175円で、去年の同じ時期より17円高くなっています。

3日以降もさらに値上がりする見込みだということです。

帰省や旅行などを控え、給油に訪れる人たちに話を聞きました。

栃木県への旅行を計画している60代男性
「異常に上がりすぎだと思います。家族が多いので車で移動するしかなく、半分諦めのような気持ちです。来週、旅行に行く予定がありますが、着いてからは移動距離を短くするため近場を回ろうと思っています」

別の60代男性
「少しでも安いところで給油するようにしています。なるべくベタ踏みしない運転を心がけていますが、この暑さでクーラーをフル回転で使いたいので燃費はよくないです」

20代の男子大学生
「前は2000円で結構入っていたのが今は全然入らず厳しいです。5円でも下がれば違うので下がってほしいです」

70代の女性
「ここまでくると1リットルいくらかが気になり店頭のガソリン価格を見ながら走っています。困ったものです」

JAF“ガソリン代抑える運転を”

ガソリン価格がおよそ15年ぶりの高値となる中で迎える夏休みや帰省のシーズン。

JAF=日本自動車連盟はガソリン代を抑える運転方法を推奨しています。

「エコドライブ」 そのポイントは

JAFでは、運転方法などの工夫により燃料の消費量を減らす「エコドライブ」の実践が大切だとしています。その主なポイントです。

▽発進時の「ふんわりアクセル」
▽減速時の「早めのアクセルオフ」
▽「不要な荷物をおろすこと」

以下、ひとつずつ見ていきます。

発進時は「ふんわりアクセル」

ガソリン車は発進時に多くのガソリンを使用するため、アクセルを踏む場合は急発進を避け、ふんわりと踏み込むことが有効だとしています。

そのために大事なのが以下の2つです。

▽シートの位置をブレーキを強く踏んだ時にひざが伸び切らないよう設定
▽つま先だけなく足裏全体を使って踏み込むこと

そのうえで、発進から5秒ほどかけて時速およそ20キロになるように踏むとよいとしています。

減速時の「早めのアクセルオフ」

減速する場合は、急ブレーキを避けるため、前方の道路状況を確認して早めにアクセルから足を離します。

こうすることでエンジンブレーキが作動し2%程度、燃費が改善するということです。

不要な荷物はおろす

また車の燃費は、荷物の重さに大きく影響されるということです。

たとえば100キロの荷物を乗せて走ると、3%程度燃費が悪くなり、出発前に不要な荷物をおろすことも効果的だとしています。

このほか、夏休みや帰省のシーズンは渋滞に巻き込まれないよう、事前に目的地までの道路状況を確認し、混雑を避ける工夫も重要だということです。

JAFによりますと、20%燃費が向上するとガソリン代は約17%削減できるということです。

“環境にも優しく交通安全も心がけて”

JAF東京支部の「認定セーフティアドバイザー」の由水雅也さんは「燃料価格の高騰が続いていますが、小さな積み重ねで燃料の消費を抑えることができ、環境にも優しく交通安全も心がけた運転になるのでぜひ実践して欲しいです」と話していました。