中間貯蔵施設建設に向け調査 中国電力 山口 上関町に申し入れ

原子力発電所で使い終わった核燃料を一時保管する「中間貯蔵施設」について、中国電力は山口県上関町に対し建設に向けた調査を申し入れました。町によりますと、調査は関西電力と共同で行いたいという説明があったということです。

使用済み核燃料をめぐっては、搬出先となる青森県の再処理工場が完成せず、全国の原発の燃料プールにたまり続けている状況で、貯蔵場所の確保が課題となっています。

こうした中、中国電力は中間貯蔵施設の建設に向けた調査を山口県上関町で行う方針で、2日、中国電力の幹部らが上関町役場を訪れ、町長に説明しました。

町によりますと、建設に向けた調査は関西電力と共同で行いたいという説明があったということです。

関西電力は、敷地内にある使用済み核燃料を保管するプールの82%がすでに埋まっていて、原発が立地する福井県から県外への搬出を求められています。

面談のあと上関町の西哲夫町長は、「中国電力の提案については今後、議会を開いて議員たちの判断を仰ぎたい」と述べました。

中国電力は2日午後2時から記者会見を開いて詳しい内容を発表することにしています。

反対の住民が中国電力幹部入れさせないよう立ちはだかる

上関町役場の前では、2日朝、原発の建設計画に反対する住民たちが集まり、中国電力の幹部を役場の中に入れさせないよう立ちはだかったため、警察が出動する騒ぎとなりました。

反対派の住民たちは「帰ってください」とか「なぜ新たに危険なものをつくろうとするのか」などと訴えていました。