富士山 山梨県側ルートで登山規制を検討 登山者数の増加で

富士山の山梨県側の登山ルートで、登山者がコロナ禍前を上回るペースで増えていることを受け、山梨県は事故を避けるため、山頂付近が混雑した場合などに登山の規制を検討することになりました。

山梨県によりますと、富士山の山梨県側の吉田口登山道で、7月1日から30日までに富士山に登った人は、速報値でおよそ6万4000人と、新型コロナの感染拡大前の2019年と比べても、率にして17%増えているということです。

今後、お盆に向けて、さらに登山者が増えることが予想されていて、登山者の転倒といった事故のおそれもあることから、山梨県は県警察本部と連携し、登山の規制を検討することになりました。

具体的には、
▽赤外線カウンターなどによる登山者数の調査や、
▽登山道の途中にいる「安全誘導員」の情報をもとに、一日の登山者数が4000人を超える場合を、
実施の基準とする方向で、最終的な調整を進めるということです。

長崎知事は「最も多くの登山者が訪れるお盆の時期までには、規制に必要な体制整備を完了したい。世界文化遺産の登録から10年となる富士山に、国内外から来る登山者の安全をしっかりと確保していきたい」と話していました。