ヘルパンギーナ RSウイルス感染症 前週より減少も引き続き注意

流行が続いている「ヘルパンギーナ」や「RSウイルス感染症」について、7月23日までの1週間の患者数は、いずれも前の週より減少したことが国立感染症研究所のまとめで分かりました。専門家は、しばらくは緩やかに流行が続く可能性があるとして、引き続き注意を呼びかけています。

「ヘルパンギーナ」は夏に患者が増えるウイルス性の感染症で、5歳以下の子どもがかかりやすく、発熱のほか口の中に水ぶくれができたりのどが痛んだりといった症状が出ます。

国立感染症研究所によりますと、7月23日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関から報告されたヘルパンギーナの患者数は合わせて1万4789人、1医療機関当たりでは4.71人で、前の週の6.86人よりも2.15人減りました。

地域ごとでは、岩手県、山形県、宮城県、それに長野県で10人を超えていて、警報レベルの「6人」を超えている地域は合わせて12の道と県となっています。

また、かぜのような症状が出る病気で幼い子どもが感染すると重症化することもある「RSウイルス感染症」は、7月23日までの1週間で報告された患者数が合わせて8124人、1医療機関当たりでは前の週より0.57人減って2.59人となりました。

感染症が専門で国立病院機構三重病院の谷口清州院長は「この3年間でさまざまな感染症に対し免疫力が低下しているので、ヘルパンギーナやRSウイルス感染症はこのあともしばらくはだらだらと流行が続く可能性がある。発熱が3日以上続いたり、食事ができない、せきがひどいなど日常生活に支障が出る場合は医療機関を受診してほしい」と話していました。