加藤厚労相 保険証廃止方針めぐり「資格確認書」運用を検討

来年秋に今の健康保険証を廃止する政府の方針をめぐり、加藤厚生労働大臣は、保険証の廃止後にマイナンバーカードを取得していない人などが一定期間は必要な診療を受けられるようにする「資格確認書」の有効期限の延長なども含めて運用を検討し、国民の不安の払拭(ふっしょく)を図っていく考えを示しました。

来年秋に今の健康保険証を廃止する方針をめぐり、廃止時期の延期を含めた見直しを求める声が出ていることから、政府は対応を協議していて、岸田総理大臣は対応が決まれば、記者会見を開いて説明することにしています。

これに関連して加藤厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で「岸田総理大臣が保険証の全面的な廃止は国民の不安を払拭するための措置が完了することを大前提として取り組むと発言されていることも受けて、いま大車輪でチェックをしているところだ」と述べました。

そのうえで、保険証を廃止したあともマイナンバーカードを取得していない人などが一定期間は必要な診療を受けられるようにする「資格確認書」の有効期限を延長することなども含めて運用を検討することで、保険証廃止に対する国民の不安の払拭を図っていく考えを示しました。

自民 世耕氏「不安払拭できないのなら期限こだわる必要ない」

自民党の世耕参議院幹事長は記者会見で「国民はこのままだと保険証が使えなくなるのではないかといった不安を持っており、払拭に努めるべきだ。不安が払拭できたのであれば廃止を予定どおり行えばいいと思うし、もしできないのであれば期限にこだわる必要がないというのが私の考えだ」と述べました。