岸田首相 保険証廃止方針“現場の声踏まえ丁寧に対応”

来年秋に今の健康保険証を廃止する政府の方針について、岸田総理大臣は自民党の役員会で、現場の声を踏まえ丁寧に対応を検討する考えを強調しました。

来年秋に今の健康保険証を廃止する政府の方針をめぐり、相次ぐトラブルで廃止時期の延期を含めた見直しを求める声が出ているのを受けて、岸田総理大臣は近く関係閣僚と詰めの協議を行い、対応が決まれば記者会見を開いて説明することにしています。

これについて岸田総理大臣は自民党の役員会で、先に東京都内の介護施設を訪れ利用者の健康保険証がどのように管理されているかなどを視察したことを報告しました。

その上で「現場の声や意見を大切にし、政府として丁寧に対応を検討していきたい」と強調しました。

立民 泉代表 “早く国民の声を聞いて来年秋の廃止延期を”

立憲民主党の泉代表は、党の会合で「いよいよ岸田総理大臣の決断の時期が来たのではないか。もう完全に詰んでいる状況なのに、まだグズグズ言っている。早く国民の声を聞いて、来年秋の健康保険証の廃止を延期し、トラブル対応にしっかり取り組むことに政府は全力を尽くすべきだ」と述べました。

公明 山口代表「もっと懇切丁寧に説明を尽くして」

公明党の山口代表は記者団に対し「保険証の廃止までにはこれから1年間ある。もっと懇切丁寧に説明を尽くしていただきたい」と述べ、政府としてトラブルへの対応やメリットなどの説明を尽くすべきだと指摘しました。

そして「今廃止時期の延期を決める理由がまったく分からない。1年先に向けてどういうことをやり、国民の不安を払拭(ふっしょく)するのかをきちんと政府として説明するのが先だ」と述べ、政府は説明を尽くした上で廃止時期を延期するかどうか判断すべきだという考えを示しました。

岸田首相 自民 麻生副総裁・茂木幹事長と意見交わす

岸田総理大臣は、自民党の麻生副総裁、茂木幹事長と会談し、来年秋に今の健康保険証を廃止する政府の方針をめぐる今後の対応の検討状況を伝え、意見を交わしました。

岸田総理大臣は1日午後、自民党の麻生副総裁、茂木幹事長と党本部でおよそ45分間会談しました。

この中で岸田総理大臣は、来年秋に今の健康保険証を廃止する政府の方針をめぐり、相次ぐトラブルで廃止時期の延期を含めた見直しを求める声が出ていることを受けて、今後の対応の検討状況を伝え、意見を交わしました。

一方、茂木氏は、次の衆議院選挙に向けて、大阪の10の小選挙区を対象に行っている立候補予定者の公募の選考状況を報告しました。