「朝鮮通信使」の復元船 長崎の祭り参加のため韓国出発

江戸時代に朝鮮半島から日本に派遣された使節団「朝鮮通信使」の木造船を復元した船が長崎県で行われる祭りに参加するため、1日、韓国を出発しました。韓国メディアは「212年ぶりの朝鮮通信使の訪問だ」などと伝えています。

朝鮮通信使は朝鮮王朝から日本に派遣された外交使節団で、江戸時代には12回にわたり日本を訪れました。

その往来に利用された木造船が、長崎県の対馬市で今週末に行われる祭りに参加することになり、1日午前、韓国南東部のプサン(釜山)を出発しました。

この船は韓国で2018年に復元され、よくとしの2019年に対馬市を訪れる計画でしたが、日韓関係の悪化や新型コロナウイルスなどの影響でこれまで実現されず、今回が初めての日本訪問となります。

船には復元を手がけた韓国の海洋文化財研究所の職員などおよそ10人が乗り込み、ホン・スンジェ(洪淳在)学芸員は「歴史に残る訪問で、これまで研究してきたことが実を結ぶと思うと、とてもわくわくしています」と話していました。

韓国メディアは「朝鮮通信使が212年ぶりの訪問を果たす」などと伝えています。