ロシア国防省“モスクワと近郊で無人機攻撃 1機はビルに墜落”

ロシア国防省は1日、首都モスクワと近郊で複数の無人機による攻撃が仕掛けられ、このうち1機はモスクワ市内の高層ビルが建ち並ぶ一角に墜落したと発表しました。
この場所では、2日前にも飛来してきた無人機が墜落して建物の一部が損壊する被害が出たばかりです。

ロシア国防省は1日、日本時間の1日午前、モスクワと近郊で合わせて3機の無人機による攻撃が仕掛けられたとSNSで発表しました。

ウクライナによる攻撃だと主張したうえで、このうち1機はモスクワ市内の高層ビルが建ち並ぶ「モスクワシティ」の一角に墜落したとしています。

また、モスクワのソビャーニン市長は「ビルの21階部分が損壊し150平方メートルほどの範囲でガラスが割れた。けが人は出ていない」とSNSに投稿しました。

「モスクワシティ」では、7月30日にも、飛来してきた無人機が墜落して建物の一部が損壊する被害が出たばかりです。

モスクワでは、このところ無人機の飛来が相次ぎ、ロシア側はウクライナによる攻撃だと主張して警戒を強めています。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は先月30日、「戦争は徐々にロシアの領土に戻りつつある」と述べたほか、ウクライナ空軍のイグナト報道官も「モスクワなどでは常に何かが飛んでおり、戦争と無関係だった人々にも向かってきている」と述べました。

ウクライナ“安全保証 アメリカと来週協議”

ウクライナ大統領府は、7月30日、ウクライナがNATO=北大西洋条約機構に加盟するまでの安全の保証をめぐる2国間の協定について、アメリカと来週協議を始めると発表しました。

G7=主要7か国は先月将来的なさらなるロシアの侵略を抑止するためのウクライナへの長期的な安全保障上の支援について協力することなどを盛り込んだ共同宣言を発表していてアメリカとの協議はこれを受けたものとなります。

ウクライナ大統領府は「NATO加盟が最も信頼できる保証だが、戦争が続いていて同盟に参加できない。一方で移行期間の信頼できる保証を確保しなければならない」とするイエルマク大統領府長官のコメントを紹介しています。