パラ競泳 木村敬一が日本勢初メダル パラリンピック出場枠獲得

パラ競泳の世界選手権がイギリスで開幕し、男子50メートル自由形、視覚障害のクラスで日本のエース、木村敬一選手が26秒05の日本新記録をマークし、銀メダルを獲得しました。今大会、日本勢初のメダルとなり、来年のパリパラリンピックの出場枠を獲得しました。

パラ競泳の世界選手権は7月31日からイギリスのマンチェスターで始まり、優勝した日本選手はパリパラリンピックの代表に内定し、2位以内で出場枠が与えられます。

大会初日は、東京パラリンピックの金メダリスト、木村選手が男子50メートル自由形、視覚障害のクラスの予選で、日本記録を0秒05更新する26秒32のタイムで、決勝に進みました。

決勝で木村選手はスタートから力強い泳ぎを見せ、予選でマークしたみずからの日本記録を0秒27更新する26秒05をマークして、銀メダルを獲得しました。

今大会、日本勢初のメダルとなり、日本は来年のパリパラリンピックの出場枠を獲得しました。

東京パラリンピックで3つのメダルを獲得した富田宇宙選手は26秒67で6位でした。

金メダルはオランダのロヒエル・ドルスマン選手でした。

また、パラリンピック5大会連続出場のベテラン、36歳の鈴木孝幸選手は男子50メートル平泳ぎ、運動機能障害のクラスの決勝に出場し、50秒69のタイムで銅メダルを獲得しました。

女子200メートル自由形の知的障害のクラスの決勝は、初出場の16歳、木下あいら選手がみずからのアジア記録を更新する2分10秒83をマークし、5位でした。

男子50メートル自由形の運動機能障害のクラスは、19歳の田中映伍選手が予選で33秒80の日本新記録をマークしましたが、決勝は34秒49で8位でした。

木村敬一選手“銀メダルはびっくりした”

木村敬一選手は「銀メダルはびっくりした。予選からベストが出ていたので、調子はいいと思っていたが、決勝でこんなに上がると思っていなかったのでよかった」と笑顔で振り返りました。

木村選手は、パラリンピック3大会連続で男子50メートル自由形で金メダルを獲得した河合純一さんが平成12年にマークした日本記録を23年ぶりに更新しました。

これについて、「えらい時間がかかってしまったなと思っている。これだけ水泳に集中できる環境でやらせてもらっていて、科学も進歩している中で、記録を超えていないのは情けないことだと思っていたので、河合さんを超えていける要素ができてうれしいし、河合さんにも喜んでほしいなと思う」と話していました。

また、これまで何度も表彰台を争ったオランダのロヒエル・ドルスマン選手との決勝について「彼も自己ベストで、僕も自己ベストだったのでうれしいし、お互いをたたえ合うことができた」と話していました。

その上で、1日の100メートルバタフライに向け「メダルもそうだが、今までとは違ういい泳ぎで頑張りたい」と意気込んでいました。

富田宇宙選手“自己ベスト更新も6位で悔しい”

男子50メートル自由形、視覚障害のクラスの決勝で6位だった富田宇宙選手は「自分が今できることはできたかなと思う。予選で自己ベストを更新して、決勝もタイムを上げられたが結果としては6位なので悔しい気持ちがないと言ったらうそになる。ただ、自分の記録を更新していくことが目標なのできょうはいいレースになった」と振り返りました。

その上で「大会はまだまだ続くし、後半にかけて自分の得意種目になるのでしっかりとこの1週間、全部を戦い抜く気持ちでやりたい」と話していました。

鈴木孝幸選手“課題見つかりいいレースだった”

鈴木孝幸選手は銅メダルを獲得した男子50メートル平泳ぎ、運動機能障害のクラスの決勝について「目標タイムに届かず悔しい部分もあるが、去年の世界選手権よりはタイムを上げられたし、前半35メートルぐらいまではいい泳ぎができた。課題も見つかり、いいレースだったと思う」と冷静に振り返りました。

その上で36歳のベテランは「31日は木村選手と自分の30代の2人がメダルを取ったが、1日以降は若手もメダルを取るチャンスはあるので、切磋琢磨しながらいきたいし、若手に負けないようにメダルを目指して頑張りたい」と意気込んでいました。

木下あいら選手“今までで一番悔しいベスト”

女子200メートル自由形、知的障害のクラスの決勝を5位で終えた木下あいら選手は「予選よりもすごく落ち着いていい準備ができて、体もすごく動きがよくてベストが出たけど、予選より順位を落としてしまってすごく悔しい」と振り返りました。

決勝ではみずからが持つアジア記録を更新しましたが、メダルには届かず「今までで一番悔しいベストになった」と涙ながらに話していました。

その上で「気持ちを切り替えて頑張りたい」と前を向いていました。

田中映伍選手“坊主頭が結果につながったのかも”

運動機能障害のクラスの田中映伍選手は50メートル自由形の予選で日本新記録をマークした要因について「後半でスピードをいつもより持続できて、体力もついたので、バテにくかった。きのうの夜に気合いを入れるために坊主頭にしたのが結果につながったのかもしれない」とはにかんでいました。

初めての世界選手権については「ほどよい緊張で、泳ぎに支障が出る感じではなかった。こういうところまでこられたんだなと思った」と振り返りました。

その上で「50メートルバタフライがメインなのでそこでは予選も決勝も全力で泳げるように頑張りたい」と意気込んでいました。