信州大 海水の不純物取り除く技術 サウジアラビアと共同研究へ

信州大学は大学が開発した海水の不純物を取り除く「逆浸透膜」の技術をさらに発展させることを目指して、サウジアラビアの公社と協定を結んで共同研究を進めることになりました。

7月31日、信州大学の中村宗一郎学長が、記者会見を開いて明らかにしました。

それによりますと海水の塩分を99%以上除去でき目詰まりも起きにくい、分子レベルのフィルター『ナノカーボン逆浸透膜』について信州大学は、海水から水を作る世界最大の事業者「サウジアラビア海水淡水化公社」と共同で研究開発を進めることになりました。

信州大学が10年間かけて開発や実証実験を進めてきた技術で、さらなる発展や実用化に向けて欠かせない淡水化のコスト低減や、生活用水の安定供給などの面でメリットが見込まれるということです。

先月覚書を交わし、来週にも共同での研究開発について具体的な検討に入ります。

信州大学の遠藤守信特別栄誉教授は「世界に貢献することを目標に、サウジアラビアと協力し合い、研究成果をさらに発展させたい」と話していました。