ウクライナ側に付いて戦うロシア人「自由ロシア軍」幹部来日

ロシアのプーチン政権に反対し、ウクライナ側に付いて戦っているロシア人による武装組織「自由ロシア軍」の幹部が来日し、31日に都内でNHKのインタビューに応じました。幹部は、モスクワでの無人機攻撃に関与したことを示唆したうえで、軍事侵攻を支持している政権幹部などに恐怖心を植え付け、政権に反対する声を広げることがねらいだと明らかにしました。

NHKのインタビューに応じたのは、「自由ロシア軍」の政治部門の幹部、イリヤ・ポノマリョフ氏です。

この中で、ポノマリョフ氏は、ロシアの首都モスクワにある複合施設「モスクワシティ」に30日、無人機が墜落したことについて、「コメントできない」としながらも「自由軍には、ドローンの部隊がある。今回の攻撃は正しかったと思う」と述べ、関与を示唆しました。

また、ことし5月に行われたクレムリンを標的にした無人機攻撃については、「われわれと同じ考えを持つパルチザン組織がやったものだ。モスクワにある環状線から飛ばされた」と述べたうえで、使用された無人機は、飛行距離が短く小型のため、迎撃されにくかったと主張しました。

そして、ポノマリョフ氏は、7月にモスクワで相次いだ攻撃について、「目標は『モスクワシティ』だった。そこには経済産業省が入っている」と述べました。

そのうえで、軍事侵攻を支持している政権幹部など、エリート層を念頭に、「こうした人たちは、戦争に反対しているにもかかわらず、支持するような仕事をせざるをえない。この状況を崩すには、恐怖心を植え付けるしかない」と述べ、軍事侵攻とともに、それを進める政権に反対する声を内部に広げることがねらいだと明らかにしました。