SuicaやPASMO 記名式も2日から販売中止 半導体不足で

交通系ICカードのSuicaやPASMOは、8月2日から個人情報をひも付けた記名式のカードも販売が中止されることになりました。無記名で利用できるカードは先月から販売が中止されていて、世界的な半導体不足の影響が広がっています。

JR東日本と、首都圏の私鉄などでつくるPASMO協議会は、交通系ICカードのSuicaやPASMOについて、無記名のカードの販売をことし6月から中止しています。

さらに名前などの個人情報をひも付けた記名式のカードについても、8月2日から販売を中止すると発表しました。

世界的な半導体不足の影響で、カードに必要なICチップの入手が困難になっていることが理由だということで、販売が再開できる見通しは今のところ立っていないとしています。

ただ、ことし5月に在来線でサービスが始まった青森県と岩手県、秋田県ではSuicaの販売を継続するほか、短期滞在の訪日外国人向けのSuicaについては空港周辺の駅など場所と枚数を限定して販売します。

また、SuicaやPASMOのICカードの定期券の発行や紛失した際の再発行はできるということです。

スマートフォンなどのアプリ「モバイルSuica」や「モバイルのPASMO」は、引き続き新規に利用を始められるほか、発行済みのカードの利用も支障はありません。

JR東日本とPASMO協議会は「お客さまにご不便、ご迷惑をおかけしますが、ご理解をお願いします」としています。

JR東日本は、Suicaについては来年春ごろに販売が再開できるよう取り組んでいきたいとしています。