ビッグモーター 兵庫の店舗前の街路樹なくなる 伐採記録なし

中古車販売会社「ビッグモーター」の兵庫県内の店舗前の街路樹について、県が現地調査を行った結果、伐採した記録がないのに木がなくなっているケースなどが複数見つかり、県は今後、経緯を問い合わせるとともに土壌調査を進めることにしています。

兵庫県は、県が管理する道路沿いにある「ビッグモーター」の8つの店舗について、先週、現地で調査をしていて、街路樹を植えた記録や過去の写真などと照らし合わせた結果を31日に発表しました。

それによりますと、川西市の店舗前では去年夏にはあったツツジ1株がなくなっていたほか、加古川市の店舗前でも3年前の4月にあったムクゲの木1本がなくなっていたことが分かり、いずれも県が伐採した記録はないということです。

また、宝塚市の店舗の前ではクスノキ6本が枯れ、5年前に県が伐採していますが、枯れた原因は分かっていないということです。

ビッグモーターは会社のホームページで、複数の店舗で過去の清掃活動で使った除草剤などの影響で街路樹や植え込みが枯れた可能性が高いと説明していて、県は今後、それぞれの店舗に対し、除草剤を使ったことがあるかどうか問い合わせるとともに、1か月後をめどに土壌調査を行うことにしています。

県道路保全課の田中秀典課長は「除草剤の使用が確認された場合、被害届を出すかどうかは、店舗側や国の対応も踏まえて検討したい」としています。

愛知 店舗に聞き取り 土壌調査も

ビッグモーターの店舗前で街路樹が枯れている問題では、会社が清掃活動の際に使った除草剤などの影響で枯れた可能性が高いと説明していますが、愛知県や名古屋市が調べたところ、愛知県内ではこれまでに4つの店舗前で街路樹が枯れていたことがわかりました。

これについて、愛知県の大村知事は31日の記者会見で「県が管理する道路沿いにある西尾市の店舗について、街路樹などを管理する委託事業者に聞き取りをしたところ、店舗が開店した2013年11月以降、街路樹が不自然に枯れていたことが確認された」と述べ、31日以降、店舗に対し聞き取りや土壌調査を行う考えを明らかにしました。

そのうえで大村知事は、ビッグモーターがホームページ上で、土壌の入れ替えや植樹など原状回復に向けた手続きを進めると公表したことから、土壌調査の結果を踏まえ、原状回復に向けて協議を申し入れる考えを示しました。

一方、名古屋市は31日午前から、店舗の前に市が管理する街路樹のある4つの店舗の前の土を採取していて、今後、専門の機関で成分の調査を行うことにしています。